Research

>>>> 研究概要

フィールドワークと石灰質微化石を駆使して,地球表層で起こる様々な事象の解読を目指しています

◆研究対象

    現在の地球は,急激な速度で温暖化が進行しており,将来の地球環境を考える上で,予測精度の向上や変動メカニズムの解明が喫緊の課題となっています.しかし,人類が行ってきた地球環境に関する観測記録は100年ほどに限られているため,観測記録より長い地質記録を用いることで,地球表層システムを理解することが重要です.そこで,私は地質記録から得られるプランクトンやベントスの化石を用いて新生代以降における過去の地球環境を詳細に復元し,それにより地球表層システムを理解することを目指して研究を進めています.具体的には,海洋や陸上でのフィールドワークにより岩石・堆積物試料を採取し,そこから得られる微化石の群集解析や化学分析を行っています. 特に,

現在の地質,堆積システム,海洋環境の理解   >>>> 指標の構築
各時代・海域における地質・微化石の記載,複合年代層序の構築  >>>> 年代決定の高精度化
微化石群集・化学分析に基づく時系列変動の復元  >>>> 過去の海洋環境・気候変動の復元

の3つに焦点を当てて,以下の研究テーマに取り組んでいます.


◆研究キーワード

石灰質ナノ化石,浮遊性・底生有孔虫化石,新生代,酸素・炭素同位体分析,複合年代層序,古気候・古海洋変動 etc...

>>>> 進行中の研究テーマ

>>>>.鮮新世–更新世における標準年代尺度の構築:石灰質ナノ化石基準面と海洋酸素同位体ステージ (MIS) との対応関係の解明(②)

>>>>.鮮新世–更新世における過去の黒潮変動の復元(③)

>>>>3.北西太平洋海域における石灰質ナノプランクトン群集と環境パラメータとの関係解明(①)

>>>>4.南大西洋海域における堆積物の年代決定と表層海洋環境のダイナミクスIODP Exp. 390/393)(②・③)

>>>>5.現生底生有孔虫・底生有孔虫化石の個体分析に基づく酸素同位体組成の評価(①・③)

>>>>6.南部沖縄トラフにおける堆積システムの理解と海洋環境の復元(①・③)

>>>>7.石灰質ナノ化石の形態変化と海洋環境の関係(②・③)

>>>> 主な研究業績