●舘岩川 (たていわがわ)
舘岩川水系として人気の本流、舘岩地区の母なる川。
伊南川の支流では規模が大きく、有望な支流群を持ち、標高1000mの水源、流程約20km、標高差400mを流れる。
上流～下流まで様々な渓相となり、中上流域にC&R区間、中下流域に特別漁区がある。
H16年に10km超のキャッチ＆リリース区間が誕生、H21からはフライ・テンカラ専用区に変更。
舘岩地区の田園風景には欠かせない唯一の里川、豊富な水生昆虫と陸生昆虫が生息。
ヤマメ・イワナの混生、シーズンを通してヤマメがターゲット、ハヤ・ウグイ・カジカも生息、里川らしい生態系が存在。
東北でウグイは立派な遊漁対象で放流もあり、ハヤ・ウグイを使った郷土料理がある。
●湯ノ岐川 (ゆのまたがわ)
温泉場を中心とした釣りと温泉と蕎麦、人情味を感じる古くからの釣り場。
源頭は国立公園内の田代山にあり、川筋の谷は深くかつ険しく、ツキノワグマの生息圏。
クマ、マムシ、スズメバチ等の害獣の他、自身の遭難や天候の急変にも要注意。
親子クマの目撃がシーズンを通して頻繁、降雨量による県道(林道)の通行止めがある。
豊富な水生昆虫、森の豊かさ、流域の風景感は素晴らしく、特に川岸のヤマフジは美しい。
最終集落の水引は「曲家(まがりや)」といわれる茅葺集落、近くに「水引の清水」が湧いていて、福島の名水100選となっている。
寒暖差が多い湯ノ花地区のソバは極上、裁ち蕎麦は絶品。
日帰り温泉が４ヵ所あり、釣りの疲れを癒してくれる。
●鱒沢川 (ますざわがわ)
フライマン憧れの渓流で、まったりした時間を過ごそう
今も昔も毛鉤釣り師憧れの川で、その流れる水の透明度ゆえに、釣りは難しい。
釣果に焦らず、渓魚に遊んでもらう気持ちで釣り上がれば、魚に出会うヒントはある。
鱒沢川の釣りは、季節を感じながら常に発見の連続、通えば通うほど楽しくなる。
不思議な調和で成り立つ渓相美は、川に立った者をすぐさま魅了し、願わくば透き通るようなイワナに出会いたいと願う。
厳しい冬を生き抜いた、美形でパワフルなイワナを、記録に収めてほしい。
自分の時間を自分の好きなように過ごすために、まずは行ってみよう。
源頭の山は穏やかだがクマやスズメバチには要注意、クマは過去に3～5mの至近距離での遭遇がある。
●檜枝岐川 (ひのえまたがわ)
5月下旬から始まる奥会津の川、伊南川上流域の釣り。
伊南川は檜枝岐村に入ると檜枝岐川と名称を変え、さらに七入橋からは実川と呼ばれる。
フライ・テンカラC&R区間は1.2km、キリンテ地区からは水流や渓相も一変する。
入渓しやすい国道沿いは、温泉街、C&R区間、キリンテ地区の3つに釣り場は分かれ、川幅があるので全体的に釣りやすい。
檜枝岐村漁協の釣り期は5月中旬～9月中旬と短く、山奥の夏の釣りというイメージ。
湿原や田代が点在し、夏でも水量は十分、区間によってはそれなりの装備も必要。
ゴルジュ、滝、ゴーロなど、厳しい渓相も多く、災害でエントリーが難しい場所もある。
●舟岐川 (ふなまたがわ)
渓相も魚影も納得の中規模渓流、梅雨からの透明な川。
入渓者は多く、流れは澄んでいて美しく、これぞイワナの渓といった趣。
もともとは川の傾斜は強く、時には男性的な渓相もあり、透明度、風景感ともに至上のもの。
源頭は帝釈山(標高約2000m)にあり、中流部からは谷が深まり、ツキノワグマ・サルのテリトリー。
昔から変わらずイワナの名川、地元ではクマの猟場として知られている。
檜枝岐地区では「山人料理」が供され、裁ち蕎麦やマイタケご飯など、山の幸は絶品。
●黒谷川 (くろだにがわ)
会津の大渓流として堂々と健在、圧倒される大自然は容易には釣り人を寄せ付けない。
”会津の渓流と言えば黒谷川”、その言葉にウソは無く、釣り・沢登りの人気河川。
ドライの釣りは6月上旬からで、林道脇に残雪を見ながら入渓点を探し、その水の冷たさに驚く。
下流域はヤマメ・イワナ混生、集落が終わるとイワナのみ。
取り囲むように川を見下ろす山々、名山の会津朝日岳は険しく、クマだって渡渉している。
黒谷川は、いつ訪れても少年のようにワクワクさせてくれるが、慢心は禁物。
訪れた釣り人が何を思うか、それはその人にしか分からない。
ドライガイド かわゆき 携帯：090-1214-2449
福島県南会津郡南会津町番屋15 〒967-0325
