出会いは2016年のこと。
僕が仲間と一緒に、いざ、お米づくりを始めようという時でした。
佐久市望月の中でも、協和という山間地区。
「冷や飯でごめんね」と詫びながら、
ある方(N.Sさん)がごちそうしてくれたご飯が、あまりにも美味しすぎた。
「冷や飯なのに、なんじゃぁこの旨さは!!!」
それがこのお米でした。
この協和地区というところは、
標高が高く、山に囲まれ日照時間も短く、水も冷たい。
さらに昔は、今よりずっと寒かったので、
冷害に弱いコシヒカリは育ちませんでした。
昔の米は不味かったそうです。
そんな土地で作り始めたのが、このお米でした。
由来は、東北地方の低アミロース系、良食味品種。
それがこの土地の気候にうまくマッチし、
美味しいお米がたくさん、獲れるようになったのでした。
その方のご厚意で、種もみを分けて頂き、
僕は仲間と一緒に、四苦八苦しながらの米づくりを始めたのでした。
それ以来、農薬・化学肥料を使わずに、自家採種を続けて来ました。
かれこれ十数年以上、望月で栽培され続けてきた、このお米。
その間に、望月の気候風土に合うよう、
少しずつ強く、美味しくなってきたのでしょう。
このお米には、そんな目に見えない記憶が刻まれています。
(※2025年現在、直売所で販売するもののみ、品質検査を行っています。)
まず、だいちゃんのお米の“品質表示”をご覧ください。
品質表示とは、お米袋でよく見るアレです。
だいちゃんのお米は、「未検査米」です。
つまり「農産物検査」を受けていないお米ということです。
ちなみに、普通にスーパーで売っているお米は、
必ず農作物検査を受けています。
農作物検査を受けた米でないと、
品質表示において「産地・産年・品種」を書いてはいけない。
と、JAS法で決められています。
ではなぜ、だいちゃんのお米は未検査米なの?
その理由は5つあります。
まず、農協(JA)や種苗店から種もみを買わないと、検査が受けられません。
在来種などの古い品種や、自家採種米は、
そもそも検査不可能ということになります。
そして農協では、県の奨励品種の種もみしか買えません。
奨励品種というのは、例えば長野県では、
きらりん/ゆめしなの/あきたこまち/ひとめぼれ/コシヒカリ/風さやか、の6品種です。
そもそも奨励品種以外の米は、検査を受けても、
品種名が「その他うるち米」となってしまいます。
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以上の理由で、うちのお米は検査が受けられません。
そのため、検査証が必要なお店では、販売できません。
また一方で、実は検査を受けることによる“デメリット”もあると思っています。
例えば…
検査を受けるには、その前に全量“もみすり”
(もみを玄米にする工程)をしなければならないため、
“もみ”の状態での貯蔵ができないこと。
玄米の状態だと、冷蔵倉庫で保管することになりますが、
時間が経つほど鮮度は落ちてきますし、維持費もかかります。
だいちゃんのお米は、生きた“もみ”のまま貯蔵し、
注文を受けた分だけ、もみすり・精米をしているため、
収穫から時間が経っても美味しいのです。
検査とは、あくまで見た目の判断であって、
味にはあまり関係がないこと。
当然ですが、検査には費用もかかります。(高額ではないものの農家が負担。)
でもその結果証明されるのは、味ではなく、見た目の良し悪しだけ。
現代の農作物全般に言えることですが、
一番大切なのは味ではなく「見た目」だというのです。
一体誰のためのルールなのでしょうか?
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だいちゃんのお米が、「未検査米」である5つの理由、
お分かり頂けましたか?
そして、検査の有無は、味や品質とは関係がない。
ということも、お分かり頂けたのではないでしょうか。
検査とは関係なく、人間の信用とモラルに基づき、
今後とも、品質の維持・向上に努めてまいりますので、
よろしくお願いいたします。