「ぬすびとはぎ」
果実の表面はトゲはなさそうに見えるが、拡大するとフック状の微細毛が生えています。
触るとベトベトしているように感じるのも、肉眼では見えないこの微細フックの仕業です。
「マツ」
枝についたマツボックリや地面に落ちたばかりのマツボックリは、鱗片が固くて閉じています。
このマツボックリを乾かすと、鱗片が反り返ってきて隙間が開き、その隙間から羽をつけたマツの種子が出てきます。
種子が良く晴れた天気の日に、風に乗って遠くに飛べるように、そして雨の日や湿った日には種子を出さないようにしているのです。
これは、自分の種子が親の近くで芽を出さないようにするためです。
「すみれ」
実はパンジーは、スミレ科スミレ属に属し、野生のスミレを品種改良して作り出した品種です。
花が大きく、花色の種類が豊富なのが特徴です。
一方、ビオラも同じくスミレ科スミレ属で、パンジーよりも花が小さいのが特徴です。
すみれは品種改良が重ねられて様々な種類が作り出されてます。
「オナモミ」
オナモミの実を割ってあけてみると、中には、長いタネと短いタネの2種類が入っています。
この2つのタネは、性格が違います。
長い方は、すぐに芽を出すせっかちな性格であるのに対して、短い方は、なかなか芽を出さないのんびりとした性格です。
早く芽を出したほうがいいかも知れないし、遅く芽を出したほうがいいかも知れない。
答えがわからないからこそ、オナモミは、2つの種子を用意しているのです。
つまり、オナモミの戦略は種子に「個性」を持たせているということです。