〜超高精度の原子時計が時間の量子的な性質を観測できる可能性をもつ新理論〜
時間の本質は、物理学における最も深遠な問いの一つです。しかし、相対論的な時間の理解と量子物理学との相互作用は、これまで実験的に観測されたことがありませんでした。
単一の原子において「時間の量子重ね合わせ」が現れ得ることを明らかにし、アインシュタインの古典的な相対性理論を超える観測可能な効果が生じることを示しました。
原子時計を用いて時間の量子的性質を実験的に探る新たな道を切り拓き、基礎物理学と超高精度時刻計測の双方に革新をもたらす成果です。
巨視的な鏡とレーザー光が結合する光学機械振動子系(以下、オプトメカ系)の量子制御は量子技術のフロンティア
巨視的な鏡の運動量の量子揺らぎが標準量子限界を超えて小さくなる「運動量スクイーズド状態」を理論的に発見
この現象は重力が誘起する重力誘起エンタングルメントを大きく強められるため、検出実験への応用が期待される
量子重力理論が示唆する未発見粒子、グラビトンの発見が強く望まれている
連星ブラックホールからの重力波の量子力学的記述に世界で初めて成功
今後、グラビトンの発見につながることが期待される
保存則のもとでの量子操作の原理的制約に対する未解決問題を解決
エネルギー保存則や運動量保存則のような保存則の下で、保存する物理量と同時測定不能な物理量の厳密な測定は実装不能であることを主張するWigner-Araki-Yanase(WAY)定理を、Yanase条件と呼ばれる条件の下で、非有界な保存量の場合に拡張した。
非有界な保存量に対するWAY定理は、例えば運動量が保存する場合に位置単体の厳密な測定が不可能であることを示すため、物理的に重要な意味を持つ。
この結果は、WAY定理が1960年に成立して以来、60年以上未解決だった問題の、一つの解決を意味する。
さらに、ユニタリ操作についても非有界な保存量に対する同様のWAY型の定理を証明した。これらの結果は、量子センシングや量子計算などの量子技術への応用が期待できる。
物理学最大の未解決問題「量子重力」の実験的検証を目指す理論を構築
重力の実在性の破れを検証する方法を世界で初めて提案
量子技術を用いた量子重力の新しい研究分野の創出に期待
トポロジカル物質の一種である量子ホール状態のエッジを膨張させることで、ビッグバン宇宙の始まり(*2)で起こる物理を検証できる理論を構築しました。
ホーキング博士らが予言していた、急膨張するインフレーション宇宙で起こるホーキング輻射や、宇宙の構造形成の起源を擬似実験として検証できる可能性も示しました。
これらの手法と理論により、従来の天文観測や大規模加速器実験に頼らない、極限宇宙の新しい検証実験への道が開かれました。