レポートの書き方

レポートの書き方を練習しておくことは、この授業の目的の一つです。

大学の卒業論文や学会に投稿する論文など、在学中にも文章をたくさん書いていきます。

社会に出ると、コミュニケーションの多くは文章で行っていきます。

地域コミュニケーション演習のレポートを文章を書く練習にしてみませんか?

レポートとは?

 普段私たちは、音を使って声でコミュニケーションをとったり、文字や写真をつかってSNSでコミュニケーションを取ったりしています。動画の投稿と視聴もコミュニケーションと言えます。この授業で書いていくレポートもコミュニケーションの一つです。

 レポートは、文字や図によるコミュニケーションです。レポートという書類を介して、知っている担当教員や知り合いのTAに向けて、ご自身でやったことの目的や方法、その結果やそこから言えることを相手に伝えることが、皆さんが取り組んでいくことです。

 レポートでは文字や数値、図やグラフを使ってコミュニケーションを取っていきます。例えば、数値を伝える手段として以下があります。伝えたいことを最も理解してもらえそうだと思う方法を採用してください。

  • 文章で伝える。

  • グラフで伝える。

  • 表で伝える。

レポートにはテンプレート(ひな形、アウトライン)がある!

 レポートのテンプレートは、レポートの体裁で迷うことを減らして、レポートの中身を作り上げていくことに集中することをサポートするツールです。

 レポートを書くときには、テンプレートを使います。

 体裁で悩まずに、中身で悩んでくださいね。

レポートから書いた人の個性が見える!?

書く内容に関わらず、レポートには著者の姿勢がにじみ出てしまいます。

  • レポートを通じてより多くを学ぼうといろいろ試して挑戦しているレポート

  • 苦労し、迷いながらも努力したレポート

  • 教員やTA,他の学生が見て、スッカスカだなと思うレポート

 レポートからは、レポートを書いた人の個性も見えてきます。

 「一生懸命書いているな」とか「これを書いた人は丁寧な人なんだろうな」とか「サボったな」とか。レポートを見る人は、目の前にあるレポートを書いた人のことをいろいろ感じています。

レポートは誰のもの?

 文章は書いた人のものです。図や表は描いた人のものです。参考にした他の人のレポートのデータや図面などを使わせてもらいたいときは、黙って無断で勝手にこそっと使うことはせず、そのデータや図面などを作った人に相談してください。

 知りたいことを解説していあるインターネットのサイトから文章や写真などをコピー&ペーストすることは、とても簡単にできてしまいます。プライベートな範囲で他の人の書いた文章や、他の人が撮影した写真、他の人の描いた絵を使わせてもらうのはまだ良いのかもしれません。ただし、他の人の書いた文章や図をコピー&ペーストすることは、社会的には窃盗と同じように扱われてしまいます。作曲家による楽曲の盗作や、研究者による研究データの無断使用が、社会的に厳しい制裁を受けることにつながっていることはご存知だと思います。

 皆さんが学部卒業後あるいは大学院修了後に就職する民間企業や官公庁では、皆さんが集めてきた情報が同僚や上司が意思決定するための材料となったり、皆さんのアイデアがお金を得る材料になったります。皆さんが集めてきた情報は、「設計書」や「テクニカル・レビュー」などと呼ばれる社内用の書類の形で使われていきます。また、皆さんのアイデアは図面や特許という書類の形で使われていきます。

 もし他人の情報や他人のアイデアが、それらの書類の中にあたかも書類作成者のもののように載せられていたら何が起こるでしょうか?同僚や上司はすぐには気づかないかもしれません。しかし、その書類に基づいて物が作られ、その物が売られていったあと、その情報やアイデアを作った人から指摘されることになるでしょう。そして、高額なロイヤルティーを支払うことになったり、ブランドイメージが悪化したり、取引先が取引から手を引いたりすることもあると思います。

 社会に出るための助走期間である大学・大学院で学んでいる皆さんには、レポートを書くことを、文章や図などの情報には持ち主が存在するということに厳しくなるチャンスにして欲しいな、と思っています。

 参考にさせてもらいたいレポートの著者が、そのレポートの一部を使わせてくれると言ってくれた場合、使わせてもらった部分が自分のものではないことを読む人にもはっきり伝える必要があります。使わせてもらったら、その部分に文献番号を付け、参考文献に明示します。

レポートの書き方や内容で困ったときは

 レポートの書き方や内容で困ったときは、お気軽にC-Learningの協働版に投稿してください。

 レポートの書き方などで皆さんが困る点は、周りの方々も困っている点であることが多いと思います。皆さんが質問を投稿し回答を得ることは、同じところで困っている誰かをサポートすることにつながっています。