ASD(自閉症スペクトラム障害)ってなに?
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ASD(自閉症スペクトラム障害)ってなに?
脳機能の障害により、社会参加や日常生活を送る上で、コミュニケーションや言語に困難(独特)さがあり、同じ行動を繰り返す(常同行動、こだわりの強さ)といった状態があり、
知能や言語に遅れのあるものを「自閉症」、
知能や言語に遅れがないものを、アスペルガー症候群と呼んでいました。
(他にも様々な状態に合わせた診断名がありました)
診断基準が改訂されたDSM-5以降は、これらを総称してASD(自閉症スペクトラム障害)と呼びます。
障害傾向はグラデーションになっているので、ハッキリとした線引きはとても難しいです。
障害かどうかは、本人や周囲が社会参加や日常生活において
どれくらい困難を抱えているか(感じているか)、特性が障壁になっているかによります。
ASDは脳機能の障害により、「3つ組の障害」と呼ばれる3つの障害特徴をもっています。また、感覚の特異性を合わせ持っていることが多いと言われています。
1. 社会性の障害:人とうまく交流できない
場面や相手に応じた振る舞いが苦手で、相手(特に同年代)と関係を築いたり、築いた関係を維持していくことが苦手。アイコンタクトを避ける傾向がある。
共感をしにくかったり、人との距離感をつかむのが苦手。
2. コミュニケーションの障害:言葉や表情などを使って意思疎通を図ることが苦手
言語理解や表現に独特さがある。相手の意図を理解したり気づく(表情やジェスチャーの理解)のが苦手なため、一方的に話続けてしまうということが生じたりする。
一方で自分が言いたいことや感じていることを相手にわかりやすく伝えたり表現するのが苦手だったり、言語理解が限定的なため、相手の発した一部の言葉に固執したり、文字通りに言葉を受け取る(例え話、本音と建て前が分からない)などがあり、解釈にずれが生じやすい。
3. 想像力の障害:想像力が乏しく、独特のこだわりがある
自分が見たり予想していた以外の出来事や成り行きを想像したり納得することが苦手。(どうしたらいいか分からない時は本当にずっとわからない)
自分の興味のあることや落ち着くパターンの行動。手順に強いこだわりを持ちやすく、想定外の行動を取ることに不安を感じやすい。結果、臨機応変な対応ができず「融通が利かない」「気が利かない」などと思われてしまうことも…。(予定の変更をなんとか阻止しようと強いこだわりを見せたり、怒るなど…)
情動行動を繰り返し、体を前後左右にゆすったり、手を何度も洗ったり無意味な行動を続けることもあるため、脅迫症状と間違われやすい…。
※経験をもとに苦手さをカバーしている人も多く、ゆっくりと発達はしていくと言われています。
※自閉症のこだわりの心理メカニズム
「中枢性統合」という概念…全体をざっと把握することが苦手なので、場の空気を読んだり、前後の文脈を呼んで判断することが苦手。言葉そのものに執着してしまい、会話がおかしくなる…などが起こるという説もあります。