周囲へのサポート
有名人が亡くなった後に周囲を積極的にサポートしていくことも大切です。ただ現在はまだ研究が少なく、どのようなサポートが必要とされ、どのようなサポートが有効なのか明らかになっていないこともあります。このページには、これまでの研究などから考えられることをまとめました。
影響を受けやすい人
有名人が亡くなった時は、生前に有名人と関係性を構築していた人(ファン、作品を見ていた等)、有名人と同年齢・同性・状況が似ている人、子どもや若者などが悪影響を受けやすいとされています。
声をかける
「死別後のグリーフ」に挙げたような変化が生じている人に気づいたら、「元気?」「どうかした?」などと、相手を気にかける声をかけてみてください。
話・気持ちを聴く
相手の話を聴く時は、人それぞれのグリーフ(こころや行動の反応や変化)があるということを忘れないようにします。「他の人をまた応援したらいい」「会ったこともないんだからすぐ忘れるよ」「私の好きな有名人ももういないよ」などといった言葉は、たとえ励ましのつもりであっても自分のグリーフを否定されたように感じられるため、注意します。
相手の話をすべて理解・賛同できなくても、その人の話として受け止めることが重要なサポートにつながります。これは、有名人が亡くなった時に気持ちを誰かと共有することの重要性が、研究で示されているからです。
相手に寄り添う
ただし、有名人を亡くした後に抱く気持ちも過ごし方も人によって異なります。例えば、心配している相手が亡くなった有名人に対する気持ちを誰かに話したり共有したりしたいとは思っていないこともあります。その場合は、無理に話してもらう必要はなく、相手が何を望んでいるかを聞いてみましょう。下記のように、できそうなサポートがあれば可能な範囲で提供してみてください。
【グリーフサポートの例】
日常生活をサポートする
ご飯を食べたり出かけたりして一緒に気分転換する
メディアやインターネットとの付き合い方を助言する
心身の調子を本人の代わりに気にかける
お別れ会を催したり聖地巡礼に付き合ったりするなど、グリーフワークを支える