こころとからだのケア

有名人の死は人々に、親しい人の死と同様の衝撃や影響を与えることが分かっています。そのため、有名人の死に強く揺さぶられ、これまでにないほど深く落ち込んだり、死にたいと思ったりすることがあるかもしれません。グリーフを抱えやすくする「グリーフワーク」とはまた別に、自分自身のケアについても考えてみましょう。

強い影響を受けるとき

衝撃を強く受けたり死にたい気持ちになったりする可能性が高まるのは、例として次のような場合です。

  • 有名人が自死で亡くなった

  • 有名人の存在が自分自身や人生をつくりあげていたという感覚が非常に大きく、その死が耐え難い苦痛である

  • 身近な人を亡くしたり大切なものを喪ったりした苦しみや悲しみを他にも抱えている

  • 有名人の命日に近い時期

また、有名人の死とは別に以前から死にたいと思うことがあった方は、有名人の死に関する沢山の情報によって死にたい気持ちが後押しされたり、自分も後を追いたいという差し迫った気持ちになるかもしれません

自分に合った過ごし方を

もともとその有名人をいろんなファン友達と共有しながら応援していた人の場合は、有名人が亡くなった後もファン友達と気持ちを共有したり、誰かにそばにいてもらったりすると過ごしやすいかもしれません。

反対に、ひとり熱心にその有名人を応援していた場合は、誰かと話す気持ちにはなれないかもしれません。もし可能なら、やらなければならないことをお休みし、自分の気持ちのまま過ごせる日をつくってみてください。

その有名人や関連することについて考えたり見聞きしたりすることが辛いときは、勉強や仕事、家事や趣味に集中して過ごす方法もあります。

どの過ごし方が良いとは一概には言えないため、もし有名人が亡くなった後に自分の変化に気づいたら、自分にとってちょうどよい過ごし方を探してみてください。

人に話をするということ

可能であれば、有名人の死に影響を受けて自分の気持ちが揺さぶられていることを、身近な人や専門家に伝えてみてください。言いたくないことは言わなくても構いません。

有名人の死から受けた影響や、深く落ち込んでいること、死にたい気持ちなどを他者と共有することは、自分の中であふれている気持ちを抱えやすくする方法のひとつです。また、日常生活著しい支障がある場合や健康状態がどんどん損なわれていくような場合は、ぜひ医師やカウンセラー等の専門家に心身の調子について話してみてください。

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