練習や経験を通じて、比較的永続的な運動遂行能力の変化を獲得するプロセスで、新しい動きを身に付けるために効率的に自動的に行えるように改善していくことです。
無意識無能・・・行うべき運動が分かっておらず行えていない状態
有意識無能・・・行うべき運動は分かっているが行えていない状態
有意識有能・・・行うべき運動が分かっていて行えている状態
無意識有能・・・意識せずに行えている状態
4段階で見てみるとわかりやすいと思いますが、型稽古を行うにもどんな形か分からなければ行えませんよね。
型を示されて理解できても行えない状態が最初はありますが、繰り返し修正されてやってみて行えるようになってきます。
さらに繰り返しブラッシュアップを続ければ形の流れを確認するまでもなく行えてしまう、自動化となります。
自転車に乗れてしまえば意識せずとも漕ぐことが出来ることは自転車に乗っている方は経験があるのではないでしょうか。
運動学習は何回行えば修得されるかというと個人によって異なりますが、意識的に動けるには300~500回、自動化するまでに3000回程度、悪い癖の修正には3000~5000回、エキスパートになるためには1万時間以上が必要という意見もあります。
闇雲にやってもかえって悪化する可能性があります。
質の高い稽古を量を多く行う、人を変えて行うということが大切だと経験的に思います。
網様体脊髄路は脳幹の網様体から脊髄に投射し、両側性に体幹や四肢近位筋に広く関与します。
全身の協調的な運動や姿勢のアライメントの調節に不可欠です。
筋緊張の調節をし、適切な筋の張り具合を保つ役割があります。
また、促通系と抑制系があり、協調して働くことで、重力に抗した姿勢の保持や、動作に必要な筋緊張のレベルを維持します。
先行性姿勢制御により随意運動(例えば、手を伸ばす動作)が起こる直前に、その動作によって生じる重心の移動や外力に対応し、姿勢を安定させるための準備的な筋活動(体幹筋などの活動)を駆動します。
これにより、姿勢を崩さずにスムーズに動作を行うことができます。
柔術稽古の中で技が掛からない時に片脚立ちになって掛けると掛けられる場合があります。
網様体脊髄路は不随意的な反応として現れますが(随意的では皮質脊髄路)支持基底面を狭くすることで不安定な環境を強制的に作り適切な筋緊張を体の中に生み出す事が出来る可能性があります。
中国拳法などで足一本分の柱の上で片脚立ちになったり身体を上下させたりとするのも網様体脊髄路を利用した身体の強化法かもしれません。
ベルンシュタイン(N.A. Bernstein)のデクステリティ(巧みさ)における動作構築のレベルは、運動が環境と相互作用しながらどのように発達し、洗練されていくかを示しています。
運動の巧みさが発達する過程を、運動感覚の制御システムに基づいて階層的に分類しました。レベルは、運動の複雑さ、環境への適応度、そして運動の目標達成能力に対応しています。
レベル A: 筋緊張のレベル(静的・受動的協応)
筋肉のトーヌス(緊張)や姿勢の制御を司る最も原始的なレベルです。重力や慣性などの力学的要因から身体を保護し、運動のための土台を作ります。
例えば相手と対峙する際、不必要に力むことなく、崩されにくい安定した姿勢を保つこと。また、相手から技をかけられた際に、身体を柔らかく保ち、受身の準備ができている状態。技をかける際や受ける際に、関節や筋肉の余計な緊張を取り、必要な力だけを使える状態を維持すること。
レベル B: 空間のレベル(求心性フィードバックとの協応)
空間における身体の位置や軌道を制御します。関節からのフィードバック(固有受容覚)を利用し、運動の正確さを向上させます。
例えばスムーズに、そして意図した位置へと正確に移動する足捌きや当身をすること。技をかける際、手と足の動作がバラバラにならず、協調して動くことで、力ではなく身体全体の連動を利用できること。
レベル C: 力のレベル(動力学的協応)
運動の動力学的な側面、すなわち力の生成、方向、タイミングを制御します。運動のリズムと流れが重要になり、力の調整と効率が洗練されます。
例えば型の一連の流れを滞りなく最後の極めまで行える。