コロナウイルスの分類について
コロナウイルスは大きくアルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4つのグループに分類されます。ヒトに病原性を示すコロナウイルスは7種類ありアルファ属とベータ属に所属します。
7種類の内訳は、季節性の風邪の原因となるコロナウイルスが4種類で、重症化するコロナウイルスが3種類です。
・4種類の風邪のコロナウイルスのうち229EとNL63はアルファ属に所属し、HKU1とOC43はベータ属に所属します。
・3種類の重症化するコロナウイルスはSARS-CoV-2、SARS-CoV-2、MERS-CoVはいずれもベータ属に所属します。
重症化するヒトのコロナウイルスがすべてベータ属に所属するため、ベータ属のコロナウイルスについては今後注意が必要になります。
レプリコンで将来のコロナウイルスのアウトブレークに備える
病原性の不明な新しい天然ウイルスを研究室に持ち込むことは流失事故などの危険があります。
レプリコンでは感染性がないため安全に「複製」を阻害する薬剤の評価を実施する事ができます。
さらに、レプリコンの作成においても鋳型となる天然ウイルスを使用せず、完全に人工遺伝子合成できれば未知のウイルスの流失事故をゼロにすることができます。
レプリコンのこの安全性に対する優位性は、将来アウトブレークする可能性のあるウイルスへの対策で最大の効果を発揮する事ができます。