2024/04/13
槙原 泰介+石川 初(ランドスケープ・アーキテクト)
ランドウォークとして普段から単独、または他の研究者や研究室の学生と共に都市を歩いている石川初さん、序盤で現代の貝塚 (石川さんが命名)を発見。著書でこうした名づけも重要なデザインだと書かれていたことに共感したことがありますが、さすがです。塩性湿地にハマグリの貝殻、一見不自然でない気がするのだけれど、しばらく見つめているとこれも投棄物であることが分かります。人間の生活の跡として発見される貝塚は2000年後、生活圏と離れた不思議な貝塚として発見されるのでしょうか。慶應義塾大学SFC石川初研究室→https://hajimelab.tumblr.com/
この日は浸透実験池に寄るコース、池の土提にハマダイコンの花が綺麗に咲いていました。塩性湿地のなかでも池の土提は雨水を蓄えることができます。植物たちはそんな微高地を逃さないようで、ここには立派な樹木も育っています。
干潟の潮だまり。その多くは…
地中に埋まっているタイヤが生み出したもの?(これも石川さんの発見)
ホテル脇の岩に近づいて観察・議論。しかしここは房総、砂質の堆積地層です。小櫃川の上流に行っても火山岩に遭遇することはありません。
ある岩?に注目。
骨材が露わになったコンクリートと粘土の積層でしょうか。ここでは護岸の景観整備のために設置された岩や流れ着いた都市の土木の破片が潮汐の繰り返しによって洗われています。一度人工物の一部となったそれらは、材料として採取された場所に還っているかのようにも感じられます。よく目を凝らすとそのような人工とも自然とも言い難い光景や時間を感じることができる干潟。石川さんには多くの気づきを与えていただきました。
Tour staff: Kanata Nagate(Photo)
Sayuka Yui