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OBの皆様への手紙

木造建築へのご支援をお願いします



2021年11月、有松学童保育所を卒業された方の中で、6年生まで継続して登所していただいた世帯へ木造建築に関するお知らせと寄付のお願いのお手紙を送付させていただきました。お手紙をお送りする世帯対象については色々検討して決定させていただいたものですが、中途退所の方にはお知らせできなかったり、また、お手紙を送付した方でも、すでに住所が変わられている方も多かったため、このホームページ上で同様の内容を掲載させていただきます。

有松学童 2021年度父母会長より

 昨今、このあたりでも地主様の⾼齢化や宅地化が進み、学童への⼟地の無償提供をお願いすることは困難を極めています。そのような中、地元の不動産屋さんから、桶狭間⼩学校近くの⼟地の売却をお申し出いただきました。 自前で建物を用意することについては、名古屋市の助成金制度が大幅に改定され、決して荒唐無稽なことではなくなり、事前資金をかなり要するものの、長期的に見れば資金的なメリットもあると試算されました。名古屋市内のいくつかの学童でも例があります。最近は、真夏には気温が40度近くになり、プレハブでは⼦どもたちが体調を崩してしまいそうな環境となっていることもあり、夏も冬も快適に保育ができる建物は大きな願望でした。このような状況の下、好適な環境と⻑期的に安定した運営を⽬指すため、何度も⽗⺟会を開催し、議論を重ねた結果、前述の土地を購入し、そこに2階建⽊造建物を建築することとしました。
土地購入、建物建築には多額の費用を要すると見積もられましたが、これまで歴代父母のご努力により積み立ててられてきた運営調整基金、現役父母からの高額借り入れにより資金計画に目処をつけつつ進めて参りました。しかしながらここへ来て、昨今の部材費の高騰等により、当初想定していたよりも移転にかかる費用が嵩み、資金調達に困難が生じております。そこで、広く募金を呼びかけることといたしました。有松学童保育所父母OBの皆様や地域の方々におかれましてはこの窮状をご斟酌の上、是非ともご支援いただきたくお願いする次第です。
特に、現在の学童への移転に際しては当時OBの皆様の多大なるご支援があり、そのおかげで今日まで有松学童の運営を続けられていることは重々承知しております。度重なる支援のお願いは心苦しい限りです。しかし今回の移転には、将来の学童の在り方を見据えた夢が詰まっています。何卒ご高配を賜りますようお願いいたします。
2021年度 有松学童保育所 父母会長 田中 友基

父母OBより

このたび有松学童保育の移転計画が進められています。私どもが父母会役員から聞いたところ、多方面の皆様方のご協力を得て、現役父母全員で協議を重ね、熟慮と試行錯誤の結果、土地取得と木造学童建設が最適な対応策であるとの結論に至ったとのことです。また、検討にあたっては、父母全員で、有松学童保育所宣言に立ち返り、議論が尽くされたとのこと、諸先輩方が培われてきた有松学童の精神が脈々と受け継がれていることを実感しました。さらに、今回の移転では、父母全員が役割を分担し、当事者としての強い意識を持って取り組んでいる状況を聞き、大変心強く、また、うらやましくも感じました。私どもも、この選択は、保育環境の改善はもちろん、助成金制度改正にともなう新たな助成金受給による、今後の学童運営の充実や、指導員待遇改善にも寄与するものであると考えています。前回の移転ではOBの皆様に多大なるご支援をいただきました。そのおかげで、今日まで有松学童の運営を続けられていることに対する感謝の念は、現役父母にもしっかり引き継がれています。その一方、あれからまだ年月も浅いこの時期に、再度移転せざるを得なくなり、度重なる支援のお願いに現役父母は大変心苦しく感じているようです。しかし、やはり頼りになるのはOBの方々しかいないと支援のお願いを決断したと察します。私どもとしましては、学童運営につきまとってきた移転問題を今回で最後にし、保育の安定と充実が実現できるよう、心から応援したいと思います。皆様方におかれましては、趣旨をご理解いただき、是非ともご支援賜りたく私どもからも重ねてお願い申し上げます。
有松学童保育所 父母OB内田 伸孝 北條 昌也 和久 光靖

指導員より

OBの皆様には、日頃より有松学童保育所の活動・運営にご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。有松学童保育所は来年度はじめに現在の土地から移転をすることとなりました。1985年3月の学童開所以来3度目の移転となりますが、今回は土地の取得と自前での木造施設建設という、一昔前では考えられなかった遠大な事業を計画しております。子どもたちにとってより快適な保育環境を作るとともに、長期的に安定した学童運営、また地域に根差した学童保育所を目指すべく、現役父母の皆様も一丸となってこの事業に取り組んで下さっています。しかしながら、やはり難しい挑戦であることには間違いありません。指導員の立場でOBの皆様へ度重なるご支援のお願いをすることは大変心苦しいのですが、少し指導員としての想いを述べさせてください。私は今から22年余り昔、縁あってこの有松学童保育所に指導員として勤めさせていただくことになりました。当時の学童は、児童数が30人余りで子どもたちの生活班は4つという、今のおよそ半分ほどの規模。狭いプレハブの横には自前で建てた2階建てのやはりプレハブが並んでいました。しかしその奥のグラウンドは現在の敷地よりも広く、子どもたちが思い思いに遊び、走り回るのに十分な環境でした。犬のポパイとチビ太を飼っていて、日曜日にも当時の子どもたちが持ち回りで世話をしていたと記憶しています。小学校の6年間、継続的に子どもと関わり成長を見守る仕事には、簡単に言葉では説明できない難しさがあります。力不足の私はいつも失敗を繰り返し、本来支えてあげるはずの子どもたちへの対応を誤り、父母の皆様に幾度もご心配やご迷惑をおかけしたことと思います。しかしその都度、子どもの何気ない一言に救われ、歴代の父母の皆様にも励まされてきました。そのおかげで現在でも指導員として働き続けることができます。また、地域の皆様のご理解なくしては、有松学童は存続し得ませんでした。長きにわたり以前の土地を提供して下さった様や現在の土地をお世話して下さっている様はじめ、設立から36年間、多くの皆様が様々な形で関わり、支えて下さったから今も学童があり、指導員の仕事もあります。このことをしっかりと肝に銘じるとともに、改めて感謝申し上げます。時代の変化に伴い、子どもたちを取り巻く環境は難しさを増し、学童保育が果たすべき役割や仕事も多岐にわたるようになりました。移転という問題は決して有松学童だけのものではなく、市内いくつもの学童保育所が同じ課題を抱えています。有松学童の今回の移転に際しての取り組みには、子どもたちにできるだけ良い保育環境を用意し、かつ恒久的に同じ敷地で学童を運営していくことができるという、これから先の将来学童に関わることになる全ての人々のためにという想いも込められています。有松学童には、これまで脈々と紡いできた歴史、その時代時代の子どもたちが共に泣き笑い、作り上げてきたいくつもの思い出があります。今回の取り組みで新しい施設に移ることができたら、これまで学童に関わってきて下さったすべての皆様への感謝を忘れず、これからを生きる今の子どもたちとともに36年の歴史に負けない新しい記憶をたくさん積み重ねていきたいと思っています。OBの皆様におかれましても、今回の移転事業の意義・目的をぜひご理解いただき、これまでと変わらぬご支援をいただければ幸いに存じます。これからの未来へ向かう有松学童をどうかよろしくお願いいたします。
有松学童保育所指導員 島田 元紀
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