開発後記

そもそも、なぜこのアプリを作ったかというと、理由は2つ。

1. 青空文庫を読むための、既存のアプリがいま一つ気に入らない。

2. スマートフォンのアプリ開発がどんな感じかやってみたい。

ということで、元々はipod touchで読んでいたけども、iOSの方の言語はよくわからないので面倒、AndroidならJAVAなのでそれならわかるからと思い、作ることにした。

eclipseとSDKは、前からインストールしてあったけれども、AVDがあまりに重いのでなかなかスタートできなかった、だから思い切ってAndroidのPadを購入し、勢いで始めることにした。

Android開発関係の情報は、Webで調べればだいたいのことは載っているけども、まだまだ日本語の詳細な説明は少ないという気がした。

まあ、そんなこんなで開発したわけだけど、実際どのへんが大変かというと、結局青空文庫形式の注記処理と禁則の処理で、青空文庫形式の注記は、一応青空文庫のHPに説明が書いてあるけれども、実際にいろんな作品をダウンロードしてみると、説明に書いてあるのと違う書き方がされていることがたくさんあり、仕方がないので、いちいち対応した。

なので、作品によってはうまくいっていないケースもまだまだあるのだと思う。

とりあえず、他のアプリの変更履歴をチェックして、特別に対応した作品を確認して、対応してみた。

しかしルビの範囲などが作品同士でかちあったりして、どうにも微妙なケースもあった。

注記の中の注記とかも、敢えて対応していないけれども、その方が解りやすいかと思ったからであって、対応した方がいいのかもしれない気もするけれども、対応していない。

それと、いざgoogle playにアップロードしようとしたら、クレジットカードの決済で蹴られ、確認書類をスキャンして送ったり、それでも応答がなかったので、サポートに英語でメールしたりして、なんだかんだでアップロードまで時間がかかってしまった。

その間デバッグしたわけだけど、毎日のようにバグ修正と改良を加えていたので、結果的には時間がかかってよかったのかもしれない。

広告も、こういう広告ってどの程度儲かるもんなのかと思い、入れてみた。

完全に国内向けなので、medibaにした。

うざい気もするが、元々の画面が味気ないので、彩りとしてあった方がいいような気がしないでもないけども、どうだろうか。

話は戻るけれども、既存のアプリの何が気に入らなかったかというと、読む前に分量がわからないということで、まあダウンロードする前にはわからないのは仕方ないとしても、ダウンロードした後はページ数が解らないと、ちょっと20分くらいで読もうと思ったら何百ページもあったというようなことになるので、困るからである。

ページ数はレイアウトで変わるのであてにはならないけれども、1ページの文字数も書いておけば、まあ目安にはなるかと思う。

それと、改めて青空文庫の注記を確認すると、結構無視しているのが多かったので、これはもったいない、全部残さず反映しようと思って作ってみた。

実際のところ、小さい画面などではうまく表示されないケースもあるのかもしれない、Androidは機器による差が大きいので、ひょっとして全然だめな場合もあるのかもしれないと思うけれども、ちょっとくらい字が重なるとかは勘弁してほしい。

それと、読み終わった作品が作品一覧でわからないアプリもあったりするけれども、自分で読んだんだから覚えておけということだけれども、実際は忘れてしまうので、それも分かるようにした、削除しても残るようにしておいた。

底本の発行年は、作品が書かれた年代とは厳密には違うというか、別物なので、そういう用途には使えないのかもしれないけれども、初出の年月日はデータの無い作品が多かったので、こっちを入れておいた。

まあ、目安にはなるかと思う。

EPWING形式の辞書も結構大変だった。

EPWING形式自体はJISの仕様があるので、ちょっと読みにくいけれども、まあなんとかならないこともなかった。

でもepz形式は肝心なところのページがなく、仕様がまったくわからない、仕方がないので、eb4jのソースコードを見て作った。

いや、あくまでも参考であってそのまま使ったりしたわけではないので、LGPLのライセンスとかそういうことではない、と思う。

なぜepz形式が必要だったかというと、フリーのEPWING形式の辞書というのはあまりなくて、wikiのライト版くらいなので、それに対応するためである。

もしかすると、市販のEPWING形式辞書ではうまく表示できないものもあるのかもしれない、実際試していないので、このために購入するとかは止めておいた方がいいかと思う、たまたま持っていた場合にやってみたらちゃんと表示された、という感じでお願いしたい。

だいたいこんなところだろうか、少なくとも自分では快適に使用しているので、まったくダウンロードされなくても、最低限の用は済んでいると言えるけれども、といってもやっぱり使ってほしい気もするのである。

よろしくお願いしたい。


最後に、青空文庫を支えるボランティアの皆様に心から感謝の意を表します。