呼称と設定の一貫性
呼称と設定の一貫性
Update : 2026/2/15
人が翻訳するからこそ統一される「呼称」
多くのゲームには必ずと言っていいほど「人名」や「アイテム名」などの固有名詞を持つものが登場します。これらは翻訳の際、単に機械やAIを使って翻訳するとゲーム内の名称が変わってしまう可能性があります。
例えば人物の名前を「Fox」とした場合、日本語でもその名前はゲーム内で「フォックス」と表示されるべきです。しかし、これを機械翻訳に通してしまうと「狐」という動物を表す名前に変換されてしまう恐れがあります。
アイテム名も同様です。例えば、特に人気のシミュレーションジャンルで今なお増え続けるショップ経営物の一つにカードショップを経営するシミュレーターもいくつかありますよね。その時、アイテム名(ゲーム内的には商品名)が「Card Box」だとしても日本語に翻訳して「カード箱」とは言わず、読みは英語のまま「カードボックス」とカタカナで表記します。そのカタカナと英語の関係性についても詳しく存じない方もいるでしょうが、それもいずれまとめたいと思います。
とは言え、ここで例に出した「Fox」や「Card Box」はGoogle翻訳でも普通に意図通りに翻訳されるので、あくまでも一般名詞に引っ張られてしまうイメージ、極端な一例として紹介いたしました。
性格/性別/環境/世界観/時代等が絡む一人称
日本語について詳しくないと特になじみがない文化は一人称の使い分けだと思います。翻訳エンジンにもよりますが、基本的に英語から日本語へ翻訳したときの一人称は文脈やキャラクター性を読み切ってはくれません。
一般的な一人称の訳され方の「私」についても、女性が使うのであれば誰が使ってもさほど違和感もありませんが、男性の子供や荒くれ者が「私」という一人称を使うことは日本ではほとんどありません。一人称は性別や種族に関わらずキャラクターの個性が出る一つの要素です。特に、一人称は育った環境に影響されることも少なくありません。キャラクターのバックボーンを踏まえても、重要な要素になるでしょう。
例えば、男のキャラクターが「私」を使えば丁寧、大人っぽい、余裕があるなど様々な印象を与えることができます。逆に「俺」を使えばフレンドリー、高圧的、若者、乱暴者といった印象を与えることができます。しかし、これらも口調、声色、シチュエーション、キャラクターの性格によって一概には言えません。「俺」を使うことで自信家であり、余裕があるという印象を与えたり、悪役が「私」を使うことで静かな威圧感を放つ強者のようなイメージを持たせることもできます。
その他ゲームや漫画に使われる一人称は多数あり、一つ一つ違った印象を与えます。しかし、これ以上の詳細はまた別の記事で書こうと思います。この一人称が日本では性格、性別、環境、世界観、時代、相手、状況などあらゆる要素が複雑に絡んで人物ごとに変わってくることに、興味を持っていただけたら幸いです。
また、一人称と同じくキャラクターに個性を与える要素が二人称についても、次回一人称について深堀した際に一緒にまとめようと思います。