アンケート


2020年度、21年度日本語教育コース博士前期課程入学の学生25名の調査協力者に、

受験対策に関するアンケートを、Googleフォームを利用して行いました。

 (2021年8月4日実施)


Q1. あなたは日本語教育コースの研究生でしたか。

特に留学生は、研究生(他大学も含む)を経て、日本語教育コースに入学した学生も多いようです。日本語教育コースの研究生になれば、希望する指導教官の講義を受講できるため、効率的に試験勉強ができますし、教官や先輩方に直接相談できる機会もあります。また、博士前期課程入学前に留学生活に慣れておくことで、入学後、より安心して研究を進められるなどのメリットがあるようです。

Q2. あなたは日本語教育コースの進学説明会に参加しましたか。

日本語教育コースの進学説明会は、直接先生方や先輩方と話せるチャンスがあったりなど、受験対策に役立つ情報を得られるとてもいい機会のため、大半の学生が1度は説明会に参加したようです。特に外部受験生だと、直接学生から情報を得ることが難しいこともありますが、説明会には先輩も参加してくださっていたため、直接相談できた、連絡先も教えてもらえた、という学生もいました(Q5)。

Q3. あなたは受験前に、希望する指導教員の先生と連絡を取る、あるいは面談をするなどして直接相談したことがありましたか。(メールは1ラリー1回と数えてください)

希望する指導教官と研究の方向性について理解し合った上で出願することが、双方にとって望ましいようです。その際、お茶大の日本語教育コースで、またその指導教官のもとで修論を書きたいことを十分に伝える必要があります。そしてそれがわかる研究計画書でなければいけません。もちろん面接でアピールすることもできるかもしれませんが、時間も限られているので、上手く伝わらず、後悔が残る結果になる可能性もあります。そうならないためにも、勇気を出して希望する指導教官とコンタクトを取ってみてください。

Q4. あなたが初めて希望する指導教官とコンタクトを取ったのは、出願のどのくらい前でしたか。

出願の数か月前に初めてコンタクトを取ったという学生も少なくないようです。希望する指導教官に連絡をするのは緊張しますし、勇気がいるかもしれませんが、後悔しないように頑張ってください。

Q5. あなたは受験前に、日本語教育コースの先輩に相談することができましたか。

特に外部受験生で、日本語教育コースの学生に話を聞いてみたいという人は、進学説明会に参加すればそのチャンスがあるかもしれません。

Q6. あなたは一緒に受験準備ができる仲間がいましたか。

大学入試などとは異なり、院試の受験準備は孤独でつらかったという意見も少なくありません。進学説明会などで同じ目標を持った人たちと連絡先を交換するなどして、情報交換をしたり、勉強のモチベーションが上がらない時などは励まし合ったりできると、不安な気持ちも軽減されるかもしれません。

Q7. あなたはどうやって研究テーマを決めましたか。

日本語教育の現場で抱いた疑問からヒントを得た。

・卒論のテーマを発展させた。

・関心のある分野の先行研究を読みながら、残された課題を探した。

・希望する指導教員のHPを見て、指導教員や先輩方の先行研究を読みながら、研究テーマ

をしぼった。

・研究生として学びながら、興味があるテーマを見つけた。

・希望する指導教員に相談した。

Q8. あなたは研究計画書を誰かに見てもらうことができましたか。

Q9. あなたが日本語教育コースの出願を決めたのは、出願のどのくらい前でしたか。


余裕を持って出願の準備ができた学生もいれば、そうでない学生もいたようです。卒論を書きながら、働きながら、日本語の勉強をしながら、準備をするのは簡単ではありませんが、諦めずに最善を尽くしてください。



Q10. あなたは他の大学院も受験しましたか。




お茶大の日本語教育コースの入学試験は年に1回しかありませんが、その1回にかけた人も多いようです。一方で、先生と相談した上で、他大学も受験しておいたという学生もいました。時間やお金も有限なので、ご自身が納得できる受験計画を立てられるのが1番大切だと思います。


Q11. あなたがお茶大の日本語教育コースを選んだ決め手は何でしたか。

・自分が明らかにしたいと思う内容について、ちょうど先生がご専門だった。

また、ゼミ生も自分の興味と近い内容で論文を書いている人が多く、自分が研究する上で最適な環境だと思ったから。(大学というより、ゼミで選んだ)

・シラバスを見て、多様な講義が開講されている点に魅力を感じた。

・外部生でもしっかり面倒を見てくれそうだと思った。

面倒見がとてもよさそうな印象を受け、ここでならきっと成長できると思った。

・過去問の内容が、他大学に比べバランスがとれていると思った。

・日本語教育ならお茶大が強いと聞いた。


Q12. あなたは受験対策のために、何冊程度の参考書を読みましたか。


数冊を徹底的に読み込むタイプと、多読タイプに分かれるようです。数冊を自分の言葉でまとめ、何度も見返し頭に叩き込んだという意見も多く聞かれました。以下に、特に名前があった参考書を紹介します。


Q13. 受験勉強をする中で、特に役に立った参考書を教えてください。(複数可)


7名 小柳かおる (2004)『日本語教師のための新しい言語習得概論』スリーエーネットワーク

5名 大関浩美 (2010)『日本語を教えるための第二言語習得論入門』くろしお出版

5名 佐々木泰子編 (2007)『ベーシック日本語教育』ひつじ書房

4名 岩田一成・大関浩美・篠崎大司・世良時子・本田弘之 (2019)『改訂版 日本語教育能

力検定試験に合格するための用語集』アルク

学生によって専門分野はそれぞれ違いますが、日本語教育の基本をおさえるために役に立った文献として、以上をあげた人が目立ちました。

以上のアンケート結果からもわかるように、お茶大の日本語教育コースは、内部進学者だけではなく、日本語教育を学びたい人に広く開かれています。多様な研究テーマ、バックグラウンドを持つ学生が集まり、先輩後輩の垣根を越えて和気あいあいと、日々切磋琢磨しています。

どんな受験対策情報なら受験希望者の方々の役に立つかをチームで考える中、受験対策中、1人で悩み、進学を諦めてしまいたくなることが何度かあった、という意見が多く出ました。そのため、しんどかったあの時の自分が知れたら参考になるような、ちょっと安心できるような情報を載せられるように努めました。少しでも受験希望者の皆さんの、お役に立てていれば幸いです。