大学生活を送る際に,アルバイトをしなくてはならない人も多いでしょう.私の研究室の学生もかなりの割合でアルバイトをしています.家庭教師や塾教師,コンビニ,飲食店,配達など,職種もいろいろです.
札幌は大都会ですので,アルバイトの口は多くあります.また,大学・下宿・職場の距離が近いことが多いので,時間を効率的に使えるようです.ただし,北海道は他の地域と比べるとアルバイトの時給は低いようです.
図は大学が行った学生生活調査の結果のうち,アルバイト職種の上位6つです.学部学生の約3/4が不定期も含めてアルバイトを経験しているようです.
北大の卒業生は,社会のさまざまなところで活躍しています.同じ北大を母校に持つという意識は,職業や年齢を越えた連帯感を与えてくれます.また,学生時代,就職活動,社会人になってから,などさまざまな場面で,北大OBやOGの支援を受けることが出てくると思います.強力な卒業生の人脈は,北大に学ぶ学生の貴重な財産です.
ちなみに,2012年に日本経済新聞社等が実施した「ビジネスパーソンが卒業した大学満足度調査」で、北大は第1位でした.
現在,北大では社会で活躍する卒業生をメンター(mentor: 助言者,指導者)として学生の能力開発に協力いただくプログラム等を進めています.
メンターとのディスカッションの一コマ
札幌の水道水はおいしいことで有名です.札幌市水道局は水道水をそのままペットボトルに詰めて「さっぽろの水」として観光客などに販売していたりしました.(今はないようです) 他の大都会のように飲料水をペットボトルで買う,ということをしなくても大丈夫です(建物内の水道設備が古いとだめですが).
山に残る豊富な積雪という自然のダムのおかげで,夏場になっても渇水で困ることはありません.豊平川も満々と水をたたえています.
札幌市の主要水源,豊平川上流の豊平峡ダム
札幌で暮らしているといろいろなイベントがあります.新年あけてからはまず,2月のさっぽろ雪まつり,春が来て5月にさっぽろライラック祭り,初夏の気候の元,6月は北大の学園祭とYOSAKOIソーラン祭り,北海道神宮例祭,7月から8月にかけてはパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF),SAPPORO CITY JAZZと音楽関係の行事が続き,さっぽろ夏祭りでのビアガーデン,豊平川河川敷で花火大会が開かれます.秋には大通公園で食の祭典さっぽろオータムフェスト,冬が来て街を雪が白く包む頃にホワイトイルミネーションとミュンヘンクリスマス市が行われ,クリスマスと年末を迎えて一年を終えます.
四季がはっきりした札幌ではそれぞれの季節にふさわしいイベントが生活を彩ります.
大通公園のさっぽろ雪まつり会場の雪像ライトアップ
北大のキャンパス内は情報基盤センターを中心にして高速な情報ネットワーク(HINES)が整備されています.HINESには約36,000台ものコンピュータが接続されていて,研究教育に活用がされています.また,この高速なネットワークを使って授業や講演のビデオ映像の配信などが可能です.
北大内の情報ネットワーク概要図
北大卒業生の作る組織の北海道大学同窓会校友エルムでは,学生支援のためのクレジットカード「北海道大学カード」を発行しています.
このカードにより,北大附属図書館の入館証や北大植物園の無料入場証,さらには協賛企業の割引などを受けることができます.
このカードを利用することで,カード利用還元金が同窓会にカード会社から入り,それによって経済的に困っている北大生を間接的に支援できるようになっています.
北海道大学カード
北大の札幌キャンパスの近くには数多くの飲食店があります.ちょっと足を伸ばして札幌駅近くまでいくとさらに店の選択肢は増えます.すべての店を制覇するには1日1店で1年くらいかかるかもしれません.
サークル活動で遅くなったときや研究室配属になって土曜日や日曜日に頑張って研究しているとき,食事をする場所に困ることはまずありません.山を切り開いて新しく作ったキャンパスや住宅地内のキャンパスなどでは食事にありつくのに一苦労,ということがよくありますが,そうした心配には北大は無縁です.
工学部有志が会議参加者用に作成したランチマップの一部抜粋
北大には本格的なパイプオルガンがあります.これはクラーク会館(学生会館)を建設する際に,卒業生などの寄附などによって設置されたもので,国立大学において珍しい施設です.北海道大学パイプオルガン研究会などより,この施設を使った演奏会が定期的に開かれています.北の地で奏でられるパイプオルガンの音色はどこか日本離れした感があります.
ちなみに,札幌のコンサートホールKitaraにも立派なパイプオルガンがあり,フランスの音楽学校から若い演奏者が毎年,1年間派遣されて演奏会を開いています.
早春パイプオルガンコンサートの案内(一部)
雪がしっかりと積もった1月末,工学部では恒例となっている雪中綱引き大会が学科対抗形式で行われます.これは雪の上で1チーム30名で綱引きをするのですが,足場の悪い雪の上だと,土の上とはずいぶんと勝手が違ってきます.靴に荒縄を巻くのも工夫のひとつです.北海道の中では冬の間,あちこちで雪中綱引き大会が開かれているようです.
雪中綱引きの他にも,北海道内各所で本格的な雪合戦の大会が開かれています.壮瞥町では「昭和新山国際雪合戦」が開かれ世界各国からチームが参加しています.
北大工学部の雪中綱引き大会
エンレイソウは北大のシンボルとなる花です.北大の校章もエンレイソウの一種のオオバナノエンレイソウ(大花の延齢草)をかたどっています.エンレイソウは寮歌「都ぞ弥生」の歌詞の4番にも登場します.ただし,学内で「エンレイソウ」というと,キャンパス中央にあるホテル経営のレストラン付きのファカルティハウス(会合施設)を指すこともあります.やや値段が高いですが,ここのレストランには近隣の人もよく食べに来ているようです(追記:2020年3月末でレストラン閉店.後継未定).
エンレイソウはきれいな白い花を咲かせる草ですが,花を咲かせるまでに10~15年,寿命は30~50年とも言われる,不思議な草でもあります.北大植物園の樹木園、北方民族植物標本園で実物を見ることができるようです.開花は5月上旬~中旬とのことです.
北海道大学概要の表紙を飾るエンレイソウの写真