激甚化する災害に対し、社会機能のレジリエンス強化は喫緊の課題です。特に災害拠点病院において、ライフライン途絶時のエネルギー確保は「救える命」に直結します。本研究では、厚生労働省のBCPガイドラインに基づき、医療継続に必要なエネルギー供給体制の構築を目指しています。
平常時の「経済性」と災害時の「エネルギー供給信頼性(供給期待値)」を両立させるため、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた多目的最適化ツールを構築しました。
最適解の導出: ケーススタディにより、費用とレジリエンスのトレードオフを示すパレート最適解群を算出。
妥当性検証: 各機器の数理モデルに基づく電力システムシミュレータを自作し、系統途絶時の需給バランスを詳細に検証。
現在、災害拠点病院関係者へのインタビュー調査を通じ、実際の災害医療ニーズに基づいた「災害時エネルギー需要」の動的推定手法を構築しています。これにより、理論値に留まらない、より実効性の高いシステム設計を可能にします。
※本研究は、鹿島学術振興財団の助成を受けて実施しています。