東京東信用金庫(ひがしん)・東洋大学の産学金連携プロジェクト
(バンコクにおける事業展開可能性調査)を実施しました。

【プロジェクトを通して】

今回の産学金連携プロジェクトは人生を通して、非常に有意義な経験となりました。

私たちは、海外進出を検討されている日本の中小企業(株式会社TSUKUMO様)から依頼をいただき、実際に現地での調査を有意義な時間にするために、日々話し合いをしました。特に私たちのグループでは日本製のビーチサンダルに対して、どのような需要があり、実際に販売して行けるのかを調査してきました。具体的にはショッピングモールを階層ごとに分け、売られている値段を調査したり、インタビュー調査にて価格感度を調査したりしました。帰国後は調査結果を調査報告書としてまとめ、依頼していただいた社長や、協力してくださった東京東信用金庫様に報告しました。

実際に調査している期間も日々の生活では経験できないような、異文化コミュニケーションや他国の生活文化などを肌で経験しました。

帰国後はプレゼンをまとめる力や、伝達力、傾聴力に関して学ぶことができました。このような機会をくださった企業様、東京東信用金庫様、そして教職員の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

この経験を通して、更に自身の成長のために日々努力していこうと考えています。

(執筆者 国際地域学科国際地域専攻4年 山崎大樹)

写真左:現地調査の様子
写真右:調査に協力した泰日工業大学の学生たちと

【調査に参加して】

産学金連携プロジェクトとして今回参加したこのプロジェクトでは、国際学部ではなかなか学ぶことができない分野の学びを得ることができた。私たちのグループは2社の企業のご依頼をもとにタイ・バンコクで調査を行った。1社目は日本で知育玩具のサブスクリプションを展開している企業(自立の株式会社様)がタイで事業展開するにあたって検討材料とするための、タイでの知育玩具の普及率や人気調査、サブスクリプションの普及率等を調べることがご依頼内容であった。2社目はアップサイクルをして地域のゴミ問題を解決していく中で知的障がい者雇用をすることで地域の循環を生み出している企業(株式会社縁の木様)であり、タイにおいて知的障がい者が就学・就労の面でどの様な生活を送っているのか、社会からどの様な扱われ方をしているのかということがご依頼の一つであった。もう一つはタイのアップサイクルの普及状況やゴミ問題を調査してほしいということであった。街頭インタビューとしてはバンコク市内のいくつかのショッピングモール、バンコクから車で約2時間のパタヤビーチを訪れた。施設訪問では国立知的障がい者センター(Rajanukul Institute)を訪問し、お話を伺い、療育や生活訓練プログラムと就労支援プログラムの様子を見学した。また、総合学校Songvithayatheparuk校では、幼稚園での知育玩具の使われ方や学校での生徒の過ごし方、小・中学校での授業の様子を見学し、知育玩具の使用状況についてお話を伺った。その中で初めて触れるマーケティングという分野に戸惑いつつも、現場での活動を大事にしている国際学部の特色を活かし調査を行った。現地では街頭インタビューや施設訪問、バンコクオフィスや現地企業でのインタビューなど、大学生ではあまり経験することができない貴重な経験をすることができた。

帰国後の報告会では企業様にお越しいただき、調査結果を報告した。ビジネスのプロの社長たちの前での報告はかなり緊張するものであったが、私たちの調査結果を興味深く聞いてくれていた様子を拝見し、タイでの調査のやりがいを感じた。それと同時に、私たちの調査が社長たちの会社のビジネスに影響する可能性もあることを改めて感じ、強い責任を感じた。

普段の学びを活かした調査を行い、それを誰かに伝える機会があることの喜びや達成感を非常に感じた期間であった。

このような機会を作ってくださった東京東信用金庫様、企業様、そして現地で調査に協力してくださった多くの方々に感謝の気持ちでいっぱいである。

(執筆者 国際地域学科地域総合専攻4年 工藤洸)

写真左:現地調査の様子

写真右:調査に協力したチュラロンコン大学の学生たちとの打ち合わせの様子

【報告会を実施して】

 東京東信用金庫・東洋大学産学金連携プロジェクトとして、東京東信用金庫(ひがしん)様のご協力の下、企業様からマーケティング調査依頼を受け、私たち国際学部生計6名が、2024年2月の10日間、実際にタイの首都バンコクを訪れ調査を行ってきました。調査後、2024年3月18日に企業様に向け調査報告会を行い、さらに、2024年4月25日にひがしん様の両国本部にて役員の皆さまに報告をしてきました。

私は当初企業の事業展開(マーケティング)に関する知識はほぼゼロに等しい状態でした。しかし、ひがしん様や先生方の指導の下、企業からの依頼内容に対してどのような調査手法をとることがより良いのか、どのような分析を行うのがより正確なのかと、実践的に学ぶことが出来ました。また、バンコクにあるチュラロンコン大学や泰日工業大学にもこのプログラムに協力していただき、学生間での交友関係も深めることができました。調査中は、協力学生たちを通してタイ語でのインタビューが出来たため、より正確な情報を聞くことができ、調査以外の時間もよりローカルな生活を教えてもらうきっかけにもなりました。

ひがしん本部での報告会では、ドラマで見るような大きな会議室に、会長をはじめとした方たちがいらっしゃり、少し緊張しました。しかし、報告会がスタートすると、タイにいたころの楽しかった思い出がよみがえり、自分が頑張ってきたことを伝えたいという気持ちがより強くなりました。この報告会でこのプロジェクトが本当に終わりを迎えると思うと、寂しい気持ちもありましたが同時に大きな達成感も感じました。今回で終わるのではなく、これをもとにより発展的な調査を行って今後につなげていきたいと思いました。

また、この報告会を含め、プロジェクトを通した経験から、今後も興味があることには積極的に参加していきたいと強く感じました。

今回の調査は11月にこのプロジェクトが決定し、2月に渡航というとても過密なスケジュールで、私たちのマーケティングに関する知識も不十分でした。しかし、この調査をとおして、依頼に応えることの重要性、調査の大変さに加え、タイの文化や国民性などの魅力を再確認することができました。皆様のご協力の下、様々な場所を訪れ多様な視点から調査をすることができ、日本ではできない経験をさせて頂きました。

藪長千乃教授、髙橋一男元副学長、ひがしん様、ご依頼いただいた自立の株式会社様、株式会社縁の木様、株式会社TSUKUMO様、チュラロンコン大学、泰日工業大学をはじめとして、今回私たちの調査に携わって頂いた全ての方々に心より感謝いたします。

(執筆者 国際地域学科国際地域専攻3年 鈴木悠咲)

写真左:依頼企業様への報告会(2024年3月18日東洋大学白山キャンパスにて)

写真右・下:ひがしん様での報告会(2024年4月25日ひがしん両国本部にて

関連リンク

東京東信用金庫(ひがしん) https://www.higashin.co.jp/

株式会社TSUKUMO https://tsukumo2013.co.jp

知育玩具のサブスクリプション https://chachacha-toy.com/

自立の株式会社 https://syuro-shien.co.jp/

株式会社縁の木 https://en-no-ki.com