経済経営研修を実施しました
(ヤマト羽田クロノゲート&クロネコヤマトミュージアム訪問)

(羽田クロノゲートにて巨大なクロネコの前で集合写真)

『経済経営研修は企業の競争に着目し、その手法や分析方法を学ぶものである。5日間の研修日程のうち2日間は資料を参考に「競争優位のための戦略」「マーケティング」「財務分析」「CSR」について学習した。中日に羽田クロノゲート、クロネコヤマトミュージアムを訪れた。残る2日間は事前に学習した企業の戦略展開に関してヤマトホールディングス株式会社を実例として48枚のプレゼンテーションの作成をして報告し、エッセイを書いて報告書をまとめた。

 「競争優位のための戦略」とはすなわち顧客に選ばれる理由の作り方である。顧客に選ばれるにはより余剰の多い商品を提供する必要がある。そのため差別化戦略とコスト削減が必須だ。企業と顧客間では信頼が重要だ。その信頼構築に有利とされるのがブランドである。ブランドは一定の品質を保証する。それに加えて新規顧客の獲得にも有効だ。だから企業は広告戦略を用いてブランド力を一層高め、他社の参入を阻害する。リスクは伴うが先行的に参入すると後の競争に有利だとされる。「マーケティング」とは商品提供に関連した戦略である。3C分析で自社、顧客、市場の現状を整理する。その後STP分析で顧客の分類と選定、自社のアプローチ方法の検討をする。先述の分析から作成したマーケティング戦略の実行に移る。4P、4Cで戦略の論理的な整合性、ブランド力と顧客基礎の最大化についての確認作業を行う。「財務分析」とは名の通り企業の経営状況の分析方法である。IR資料のうち有価証券報告書内の数字を用いて総資産利益率、株主資本利益率、流動比率、株主資本比率の算出をおこなった。「CSR」とは直接的には企業の社会に対する責任である。正確にはステークホルダーである従業員や消費者、近隣住民や自然環境に対して出来ることをすべきであるという発想である。社会貢献や環境への取り組みを積極的に行うことは企業イメージの向上につながる。』(2年 竹下さん)

 

『ヤマトホールディングスが創造する新たな付加価値とは何なのか。それは確実に届けるだけではなく洗浄や修理までも行いなおかつスピード配達を実現するという新しいサービスであった。手術に使用した機器の洗浄や契約を結んでいる家電メーカー(主に海外)の家電の修理サービスなどをクロネコヤマト自身が行う。自社完結でリードタイムの短縮を行い、より早くお客様のもとへ届けること実現した。もはや“運ぶだけ”ではなくなってきている。羽田クロノゲートには付加価値創造エリアとして3,6、7階を使用しており各専門の従業員の方が新たな付加価値を生み出すべく働いている。その中でも3Dプリンターでマウスピースを作り配送していることに驚いた。これはマウスピース歯科矯正サービス“hanaravi(ハナラビ)”との共同事業であり治療方針の変更などで大量のマウスピースが廃棄されることを防ぐことが出来る新たな付加価値創造プロジェクトである。サステナブルかつスピーディが両立している。一連の見学を通してクロネコヤマトの社会へ向けた新たな取り組みは他社との差別化だけにはとどまらず自社の成長の一端を担っていると感じた。』(2年 稲田さん) 

(クロネコヤマトミュージアムにて集合写真) 

『羽田クロノゲートのガイドが話していて印象的だった言葉がある。ある研修メンバーがガイドとヤマトのCMなどの広告が控えめであることを話していたときのことでヤマトは全面には広告を出さないものの評判と口コミがあるとのことだった。今回訪れたような場が1つの広告となり評判、口コミを生み出している可能性もある。信頼の獲得がヤマトが羽田クロノゲート、ヤマトミュージアムをわざわざ作り公開している理由と考察する。信頼の獲得という点では普段個人では知りえることのない会社向け、B to Bの面を知ることにもつながっているかもしれない。例えば、家電メーカーの修理、洗浄、手術器械の洗浄、超低温輸送は私自身初めて知ることであった。個人として訪れ、ビジネスパートナーに発展する場合もひょっとするとあるのかもしれない。』(2年 野沢さん)