2023年度国際学部短期海外招聘教授報告

国際学部では2023年12月上旬から2024年1月初旬にかけてCurtin University(オーストラリア)よりReto Hofmann先生にお越しいただきました。招聘期間中に下記の講演、特別講義を実施いたしました。

 

Reto Hofmann先生(Curtin University、Senior Lecturer, Dean Global Japan)

招聘期間:2023年12月3日~2024年1月2日

 

■実施いただいた特別講義・講演会情報

特別講義: 2023年12月6日(水)

タイトル: ANPO and the Politics of Conflict

参加者は、1960年の安保闘争について、時代背景、階級横断的な全国的な社会現象としての特徴を、映画『ゴジラ』(1954年)や多くの現場写真から学ぶことができました。(参加者:94名)

 

特別講義

日時:12月7日(木) 10時40分~12時10分

タイトル:Colonialism in Japan and Switzerland: from comparative view

 参加者は、日本の沖縄県、スイスのティチーノ州(Ticino、イタリア語を公用語とする唯一のカントン)の両国における位置づけを、写真やポスター画像から、権力関係を読み解く視点を学ぶことができました。(参加者:10名)

 

特別講義

日時:12月8日(金) 10時40分~12時10分

タイトル:Thinking Globally with Japan and Australia

参加者は、日本と豪州の共通点として、豪のアボリジニ政策と日本の韓国占領期の政策、鉱山開発(日本については夕張)、米国との軍事同盟の3点から、学ぶことができました。(参加者:124名)

 

特別講義:12月20日(水) 10時40分~12時10分

タイトル:The Making of Japan’s Middle Class

参加者は、1960~70年代に広まった「一億総中流社会」言説について、生活統計や団地生活の資料に基づき実態と比較をし、核家族化と性別役割分業モデルの確立現象について、映画『家族ゲーム』(1983年)を例に学ぶことができました。(参加者:97名)

 

特別講義:12月20日(水) 13時00分~14時30分

タイトル:Economic Miracle? High Growth in Postwar Japan

参加者は、戦後日本の高度経済成長の推進力として、政府の政策、企業による技術革新を具体例から理解することができました。(参加者:18名)

 

講演会:12月6日(水) 14時45分~16時15分

タイトル:The Double-Degree Program Toyo-Curtin

参加者は、国際学研究科での大学院留学と豪カーティン大学とのダブル・ディグリー制度について、招聘教授のホフマン博士に加え、本学との柔道交流で来日していたカーティン大学生とのQ&Aから理解することができた。(参加者150名)

 

Reto先生の一連の講義と講演会は、学ぶ楽しさに誘う、鮮烈な印象を残してくださいました。日本現代史に関わるビジュアルな資料からの考察、学生や教員どうしの意見交換も実りあるものでした。オーストラリア留学、カーティン大学の学習環境の魅力についても、広く共有することができました。

 

本学に貴重な教育研究の機会をくださったReto先生、招聘にご尽力いただいた関係の皆様に感謝申し上げます。