研究概要

動物生理科学分野は、反芻動物の生理学に関する教育・研究を開設当初から行っている。ウシ、ヒツジ、ヤギなどの反芻動物は、前胃内の微生物との共生関係を確立しており、植物の嫌気的発酵により生産される短鎖脂肪酸を主要なエネルギー源としている。当分野は、肉とミルクなどの良質の食糧を生産する反芻動物の消化・代謝・内分泌などの諸機能の特徴を精査し、その生物学的意義を解明するための幅広い研究を体系的に行っている。現在は、1)反芻動物の代謝・内分泌ネットワーク調節因子の探索、2)離乳期における消化器系および内分泌機能の変化、3)反芻家畜のルーメン内の恒常性維持、4)乳牛における免疫代謝クロストークの解明、5)泌乳能力と乳腺組織の基礎的機序解明、などに関する研究を行っています。