2025年6月21日
6月19日の続き
類似業種比準方式の計算資料となる「令和7年分の類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等について（法令解釈通達）」が、令和7年6月9日に国税庁ホームページで公開されています。
プラスチック製品製造業において、前年比の影響を試算したところ、次のようになりました。
前年平均株価と「B（配当金額）、C（利益金額）、D（簿価純資産価額）」の3要素を用いた場合：0.56倍
「C（利益金額）とD（簿価純資産価額）」の2要素を用いた場合：0.87倍
「D（簿価純資産価額）」のみを用いた場合：1.21倍
「D（簿価純資産価額）」のみで評価する会社は、影響額を早めに把握しておきたいですね。
青葉会計アソシエ 平洋輔税理士事務所 長野市 『法人』×『経営相談』
2025年6月19日
非上場株式（取引相場のない株式）は、会社の規模に応じて大・中・小会社と区分し、類似業種比準方式、純資産価額方式、これらの併用方式により評価することとされています。
類似業種比準方式の計算資料となる「令和7年分の類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等について（法令解釈通達）」が、令和7年6月9日に国税庁ホームページで公開されています。
今回は、「日本標準産業分類」の第14回改定（令和6年4月1日施行）に伴う業種目の見直しが行われています。そのため、会社の事業内容と新しい業種目分類との整合性を改めて確認することが重要になります。
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2025年6月6日
過去の税務通信バックナンバーから学ぶ
税務通信は、最新の税法改正だけでなく、実務に役立つ継続的なテーマについても深く掘り下げた記事が多数掲載されています。 今回は、過去に掲載された記事の中から、重要性が高いと感じるテーマをご紹介します。
税務通信 No.3850（発行日：2025年5月12日）
「実例から学ぶ税務の核心 第105回 非上場株式評価に総則6項の適用が認められなかった東京地裁令和7年1月17日判決」
「顧客の利益を最大化する（合法的な節税）」と「税務否認リスクを回避する（適正申告）」は、税理士にとって両立させるべき重要な義務です。この二つの義務の間でいかにバランスを取るかは、税理士としての専門性と倫理観が問われる部分だと考えさせられる内容です。
上場株式、生命保険契約の締結、相続税の取得費加算特例、自己株取得、増資。
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特例を受けるための手続きに注意したい。
同じような特例に「相続財産を取得した場合の取得費加算」がある。取得費加算特例の手続きは、所得税の確定申告時期で良い。
一方、「相続により取得した非上場株式を発行会社へ譲渡した場合」の特例（＝みなし配当課税がされない）この特例は、非上場株式を発行会社へ譲渡する時までに、届出書を発行会社へ提出する必要がある。（提出を受けた発行会社は、譲り受けた年の翌年1月31日までに税務署へ提出）
3年以内かどうか、相続税の課税の対象となったか、買い取り資金は用意できたかなど、事前にしっかり確認していると思うが、発行会社へ届出をする時期について失念しないよう注意したい。
・参考
租税特別措置法第九条の七 相続又は遺贈による財産の取得をした個人で当該相続又は遺贈につき同法の規定により納付すべき相続税額があるものが、当該相続の開始があつた日の翌日から当該相続に係る申告書の提出期限の翌日以後三年を経過する日までの間に当該相続税額に係る課税価格の計算の基礎に算入された非上場会社の発行した株式をその発行した当該非上場会社に譲渡した場合において、当該譲渡をした個人が当該譲渡の対価として当該非上場会社から交付を受けた金銭の額が当該非上場会社の資本金等の額のうちその交付の基因となつた株式に係る所得税法第二十五条第一項に規定する株式に対応する部分の金額を超えるときは、その超える部分の金額については、同項（みなし配当）の規定は、適用しない。
国税庁タックスアンサー №1477
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1億円以上の有価証券を持つ人が、海外へ出国する時に所得税を課税される制度。中小企業では影響ないと思い込んでいたが、次の点に気を付けたい。
・非上場株式の評価は相続税評価額ではなく、所得税法上の時価
「類似業種比準価額」と思い込んでいたが、所得税基本通達59-6に準じて評価する（所得税基本通達60の2-7）。そのため、オーナー株主で「小会社」評価となれば、「類似業種比準価額」をそのまま利用できない。しかも、「純資産価額」は土地、有価証券は時価、評価差額に対する法人税控除もできない。
・相続の際、相続人のひとりが海外居住
例えば、非上場株式は、日本居住の後継者へ承継することで対策済み。非上場株式を相続しないが相続人の一人は海外居住。海外居住の相続人がいる場合、被相続人の準確定申告の期限（4ケ月）までに国外転出時課税の対応をする必要がある。どのような方針とするか、事前に想定しておきたい。
・株式を暦年贈与しているが、子のひとりが1年以上の海外留学中
例えば、株式を子世代へ暦年贈与。子のひとりが長期の海外留学中。
・参考通達
所得税基本通達60の2-7 法第60条の2第1項第1号の国外転出の時における当該有価証券等の価額又は同項第2号の国外転出の予定日から起算して3月前の日における当該有価証券等の価額（60の2-8において「国外転出時の価額」という。）については、原則として、23～35共-9及び59-6（公社債及び公社債投資信託にあっては、昭和39年4月25日付直資56ほか1課共同「財産評価基本通達」の第8章第2節《公社債》）の取扱いに準じて算定した価額による。
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