巣鴨中学校・高等学校長 堀内 不二夫
巣園祭をご高覧賜り、篤く御礼を申し上げます。
毎年巣園祭の標語を生徒諸君が選びますが、今年は『熱源』であります。
やっとコロナ禍を抜け、社会がまた発展を開始しようとする今年、自分達もまた雌伏の時は過ぎた、
これまでに蓄えた熱源から熱き熱を放出し発信し、社会と自分達の発展を目指そうという意気込みと受け止めました。
今春の巣園新聞に載せた拙文の題は『乃公出でずんば』でありました。乃公とは自分のこと。自分がやらなければという意気込み或いは気概であります。
それくらいの気持ちは持ちたいもの。それこそは若さの特権でありましょう。
若者の将来は前途洋々だと誰もが言います。その通りですが、浜辺に立って海を見ているだけでは前途はありません。
例え小さな船でも良いから、自分の船で、自分で漕いで、大洋に乗り出す者にとってのみ前途は洋々なんです。
乗り出した者だけが対岸に着くのです。若者はその勇気と力を持って欲しいものと思います。
なお体育祭は、今年も国立競技場で行います。多数のご観覧をお待ち申し上げております。