【日置流印西派の特徴】
日置流印西派の特徴は、「貫、中、久」に集約することができます。
「貫」は矢の貫徹力が強いこと。
「中」は発射した矢が確実に的に命中すること。
「久」は中と貫を長期にわたって達成すること。
印西派の射術体系は以上の3つの射術目的を実現できるように作り上げられています。
日置流印西派では、弓手の“角見の働き”と呼ばれる動作と、勝手における働きを特に重視します。
角見の働きとは具体的には、発射の際に弓幹を上から見て反時計回りに素早く回転させる運動のことです。
これは、右手から弦が離れて、矢を急激に押し出し、矢と弦が分離する非常に短い時間内に行わなければなりません。そのため、それを体得するには長い期間の修練が必要となります。
また、勝手は弓手の角見の働きに呼応して、弦を内側に捻りつつ、着実に矢を引くようにしながら発射します。したがって、勝手の残身は手の甲が上を向く形となります。また、ゆがけは三ツがけを使用します。
以上のように、「貫」と「中」を目的とした射術では弓手・勝手の働きは、一般的な“正面打起し”の引き方(大筋系を多く使用する)とは大きく異なります。ちなみに“斜面”打起しという表現は適切でなく、“前三角”という表現が適切です。
筑波大学体育科学系弓道研究室は、日本の伝統弓術特に歩射を正しく継承し、研究・教育を行う国立大学で唯一の研究室です。
*ゆがけ注文のポイント
弓具は高いからいいというものではありません。自分に合っているかどうかが一番大事です。
自信のない人は信頼のおける人に見てもらって購入することをおすすめします。
特にゆがけは、自分の技術レベルや射術に合ったものを使用したいところです。
注文に際しては、自分の射術が日置當流であることを告げた上で以下の点が大切です。
帽子短く・控え短く・弦枕浅く・親指と人差指との股部分を適度に・そして全体的に軽く。
省エネスタイルといったところでしょうか。
*弓選びのポイント
上弦があること・同じキログラムでも弓の重量が軽いこと・出入が適正であること・握りを持って振ってみた時の安定性
以上4点です。