ヤグーアハウスのアップルパーティー

ゼロダテアートプロジェクト

2011年8月12日〜20日

秋田県大館市

伊藤園子 展示場所

小坂線手動踏切詰め所

(小坂線廃線に伴い、現在は使われていない小屋です。)

展示タイトル「ヤグーアハウスのアップルパーティー」

展示説明キャプション↓

『ヤギリンゴの神~ヤグーア~』は、

ヤギの角とりんごの頭を持った神様です。

普段はホリバータウンに住んでいるヤグーアですが、

今年の夏は、ほんのちょっとの間だけ、

この小屋で過ごすことにしました。

「ヤグーアハウス」と名付けられたこの小屋で、

魔法が使えるりんごの不思議な生き物たちと、

毎日パーティーを開き、

一風変わったお茶の時間を満喫しています…。

「ヤグーアハウスのアップルパーティー」を

どうぞお楽しみ下さいませ☆

看板は油性ペイントで描きました。

アップルパーティーセット↑

『ホリバーマッシュー 〜クームン〜』↑ 『バルティア族〜フークー〜』と『マンゴーアップルハウス』↑

夕暮れ時、夕日が小屋に差し込みます。

夕日に照らされて、『ヤグーア』の木目が浮かび上がります。

小屋の前にぼうぼうに生えていた草はスタッフの方々が刈って下さいました。

小屋内の掃除もして下さいました。

私も掃除はがんばりましたが、あっという間に作品にクモの巣とほこりがかかってしまうのです。

ホワイトキューブで展示するのとは、まったく意味合いの違うプロジェクトであることを改めて感じました。

毎日通ってくもの巣を払うべきでしたが、収入のために平日は働いているので、休日しか行けませんでした。

この詰め所が背負っている歴史、その中で展示させていただくということの責任の重さ…。

『内省りんご』の部屋↑

ここで働いていらっしゃった方々はこの部屋で、寝泊まりされていたようです。

『テリンゴケーキ』↑

パン工場での夜勤をして生計を立てていた頃に描いた絵をかけました。

最終日、搬出を始めようかな,と思っていたところへ、3人のお客様がいらっしゃいました。

私の作品を見にわざわざ秋田市から来て下さったとのことでした!ありがたいことです。

搬出を始めると、保育園の年長さんのかわいらしい女の子と素敵なお母様がお声をかけて下さいました。

『ヤグーア』と並んだところを写真に撮らせていただきました。

秋田市に帰ってくると、パソコンにメールが届いていました。

小坂線が使われていた当時のことを知っていらっしゃる方からでした。

展示を見て作品を気に入って下さったとのことです。

ご丁寧にメールを頂戴し、大変うれしく、励みになりました。

いろいろと大変なこともありましたが、

ベストを尽くして展示し、本当によかったと思います。

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現在は使われていない「小坂線」↑

搬出の締めくくりとして、『ヤグーア』を廃線路にたたずませ、私は30枚ほど写真を撮りました。

ここを貨物列車が往来していた当時、大館市はどんな様子だったのでしょうか…。

シャッターが目立つ商店街も、かつてはにぎわいを見せていたのでしょうか…。

今回展示をさせていただき、アートプロジェクトについていろいろと考える部分もありましたし、悩むこともありましたが、

今後につながるよい展示ができたのではないかと思います。

会場に足を運んで下さった皆さま、ゼロダテスタッフの皆さま、大館市の市民の皆さま、大変お世話になりました。

心より感謝申し上げます。

2011年8月21日

小坂線に関するサイト

http://ja.wikipedia.org/wiki/小坂製錬小坂線