応用認知行動科学 研究室
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静岡理工科大学 情報学部 情報デザイン学科 紀ノ定保礼のWebサイトです。
本研究室で実施する研究は、ヒューマンファクターズ(Human Factors)研究に属します。ヒューマンファクターズ研究の目的は社会における安全性や効率性の向上であり、これらを実現するために、「人間-技術のインタラクション」や、「人間-環境のインタラクション」に注目します(より詳しくは、学術雑誌Human FactorsのAims & scopeをご覧ください)。いかなる技術(例:運転支援システム/生成AI/ロボット/アプリケーション)も人間が利用する以上、人間について理解を深めなければ、適切な運用やニーズの開拓は困難だからです。
本研究室では(広義の)社会における安全性や効率性へ貢献するというイシューから出発し、認知科学・認知心理学の理論や手法に基づき、人間のパフォーマンスを精密に測定・解析・解釈することを通して、人間の能力や限界について理解を深めることを目指します。またそれにより、様々な技術の適切な運用について提言を行うことを目指します。
研究室に所属する学生は、これらの研究を通じて、
人間の行動や(脳内の)情報処理特性についての体系的な知識
よく統制された実験系の計画方法
計画した実験を実現するためのプログラミング技術
信頼性や妥当性の高いデータ(主観/行動/生理反応)の測定方法
測定したデータを適切に分析するための統計学の知識や、解析技術
解析結果を踏まえた論理的なディスカッション能力
プレゼンテーション能力
研究倫理
などを習得し、人間の認知・行動に関するデータを扱う技術を持った人材として社会で活躍してほしいと思います。
人間の行動は非常に多くの要因により影響を受け、個人差も大きいため、人間に関するデータを適切に扱えるということは、体系的なトレーニングにより初めて修得可能な「技術」です。開発した製品の評価実験や、行政が実施するアンケート調査など、人間の認知・行動に関するデータが必要な事態は多岐に及ぶため、学生がこのような「技術」を会得していることは大きな強みだと考えています。
本研究室でこれまで取り組んできたテーマは、Publications や研究室配属について をご覧ください。
本研究室ではこれらのテーマに関して、他大学と積極的にコラボレーションして研究を進めています(例:東京大学/大阪大学/広島大学/金沢工業大学/福岡大学)。
研究室名の由来
同志社大学 文化情報学部の「認知行動科学 研究室」で学び、大阪大学大学院 人間科学研究科の「応用認知心理学 研究分野」で修業したことに由来します。