八重瀬町は、沖縄本島最南端にある町です。
旧東風平(こちんだ)町と旧具志頭(ぐしちゃん)村が合併して平成18年に誕生しました。南城市と糸満市に挟まれた丘の町です。東風平町という旧町名からも、東風の吹き渡る平らな丘というイメージが湧きますが、その名のとおり、爽やかで穏やかな自然に恵まれています。一方、那覇からも意外なほど近く、高速へのアクセスも良く、都会ではありませんがなかなかに便利な町です。
町の南端は海に面しているのですが、一面ビーチというわけではなく、多くは丘から八重瀬岳を経て海に向かっています(八重瀬町ホームページ画像をご参照ください)。この丘の上からの海の眺めや、海岸そのものも絶景ですし、その手前の八重瀬岳は隠された自然の宝庫です。そして丘陵地一帯にはサトウキビ畑が伸びやかにひろがり、菊(照明菊)、ピーマン、マンゴー、芋他、様々な野菜の栽培も盛んです。
そんな沖縄南部の丘の町、八重瀬町で活動しているのが、私たち女声合唱団、コール・リリー八重瀬 なのです。
なお余談になりますが、八重瀬町というのは日本で最古のほぼ完全な石器時代の人骨(港川人)が発見されたところでもあることをご存知でしたか?。この港川人は私たちが顔を見ることのできる唯一の「旧石器人」、だそうです(参考県立博物館学芸員コラム)。
最近は南城市のガンガラーの谷に港川人のお株を奪われそうな感もありますが、具志頭歴史民俗資料館 には機会あれば是非訪れて頂きたいものです。そんな港川人がどんな生活をしていたか、訪れて太古の歴史に身を沈めてみるのもなかなか面白いかもしれませんよ。
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「天然の水族館」 このビーチには多くのタイドプールがあり、海岸を歩きながら海中の生き物を眺めることができる天然の水族館です。季節によっては多くの生き物を肉眼で見下ろすことができ、水に入ることなく右のような写真を残すことができます。
晴れた日に芝の張り巡らされた丘上から海を臨む(サザンリンクスゴルフ場)。緑とコバルトブルーの対比はとても美しい。レストランのランチもオススメです。
八重瀬岳の海岸の森の中は、岩と洞窟とガジュマルの織りなす神秘的な景観に満ちています。簡単にはアクセスできないかもしれませんが、ちょっと中に入ると、写真のような洞窟に降り立つ根。光と洞窟、植物の共演に驚き、圧倒される風景が沢山あります。宣伝していなので知られていませんが、さりげなく凄い八重瀬の自然に出会えます。
平和記念公園にほど近い、慶座絶壁(ギーザバンタ)も沖縄南部の沖縄戦での悲しい歴史のある場所ですが、流れが滝のようにいく筋にも別れ、具志頭の崖から美しい海に流れ込んでいきます。美しい海を眺め下ろす絶壁だけでも観光資源ですが、そこに流れ落ちる水流が加わり、とても美しい景色となっています。
沖縄の美しい場所には必ず歴史があります。そして美しいものをただ美しいと言い切ることのできない心を大切に包みつつ、人々はその歴史の中を歩んでいます。ここは平和記念公園にほど近い場所。コール・リリーはその平和祈念堂での式典でも時折演奏させていただいています。