流通チャネル論 I ・ II
履修条件
学部レベルのマーケティング論、流通論、統計学の知識を前提とします。知識が不足している場合は、受講前に各自で準備をしておいてください。
なお、「流通チャネル論I」と「流通チャネル論II」は同時に履修してください。
科目の目的・到達目標
今期は流通チャネル研究における実験アプローチをテーマとします。チャネル内での相互作用の因果関係を分析するには、実験計画法の適用が望ましく、近年、このアプローチを用いた研究は増加する傾向にあります。そこでこの授業では、受講生が実験計画法の技法を習得し、実際に論文のリサーチデザインを設計できるだけの知識を得ることを目的とします。
授業の概要
この授業は流通チャネル論を対象に、実験計画法を手法として構成されていますが、どちらかといえば手法に重きをおきます。したがって、マーケティング分野(とりわけ消費者行動論)に関心のある院生にとっては極めて有用な授業です。
流通チャネル論Iと流通チャネル論IIは、1限と2限で連続で行います。したがって、両者をセットで履修することを条件とします。
1日の3時間の講義は3つのパートに分けて運営します。第1パートと第2パートは実験計画法の講義と演習 (SASを使用) にあてます。
第3パートでは、学習した技法を用いた英文論文を輪読します。リーディングの目的は分析技法を理解することなので、論文全体を読む必要はありません。論文中で読むべき実験を事前に指定するので、その部分を重点的に読んでください。
授業計画
評価方法
試験(50%)と平常点(50%)によって評価します。
試験は宿題形式 (take home examination) で行い、平常点は授業での発言、宿題、論文の輪読の準備に応じて採点します。
テキスト・参考文献等
テキストは用いません。教員がレジュメを配布します。この授業で扱う統計学的な知識についての分かりやすい参考文献として以下を挙げておきます。
南風原朝和 (2002)、『心理統計学の基礎-統合的理解のために』、有斐閣。
南風原朝和 (2014)、『続・心理統計学の基礎-統合的理解を広げ深める』、有斐閣。