RESEARCH

本研究室では,メカノバイオロジーを物理的な環境に対する生体応答やその応答機構を解明する研究分野と考えています.生体の仕組みや特性を力学的・機械的にとらえる生体力学(バイオメカニクス)に比べ,分子細胞生物学的な観点がより強い分野です.

本研究室では,機械工学的技術を用いて,力学的環境に対する細胞レベルでの形態・機能応答を調べることで,生体生理機能・疾患発症メカニズムの解明に貢献することを目指しています.またさらに細胞の力学環境制御により細胞機能・分化誘導への応用も検討しています.

現在は以下のテーマで研究活動を行っています.

○血流に伴う力学的環境が血管生理・機能に及ぼす影響

 〜内皮細胞と平滑筋細胞の共培養動脈モデルの開発

 〜内皮細胞とアストロサイトを共培養した脳毛細血管モデルの開発

 〜圧力環境に対する血管内皮細胞の応答

 〜高い壁せん断応力環境に対する血管内皮細胞の応答

○力学環境に応じた細胞の形態・機能変化に対する細胞核の細胞力学的役割

 〜細胞核-細胞骨格結合が細胞内力学バランスに影響

 〜細胞内局所力学特性の評価

 〜細胞伸展時に生じる細胞核内局所歪みの評価

 〜細胞核動的変形観察装置の開発