複素数全体が四元数全体の一部分として実現されることから、複素数に値を持つものが研究対象になる複素微分幾何と、四元数に値をもつものが研究対象になる四元数微分幾何は関連があることが推測されます。現在のところそれぞれに独立に理論が整備されていますが、四元数複素微分幾何はこれらの間の相互作用の様子を探求する挑戦的課題です。四次元共形球面内の共形曲面、可積分系と曲面の理論の関わり、四元数射影空間内の複素部分多様体などが研究対象となっています。