研究内容

植物オルガネラのRNA編集

植物オルガネラはRNA転写後に、特定のC(シチジン)が認識されU(ウリジン)に変わるRNA編集という機構をもっています。RNA編集をうけるCの数は植物種によって異なりますが、シロイヌナズナやイネなどの顕花植物ではミトコンドリアに約500箇所、葉緑体に約40箇所に上ります。

では、植物オルガネラのRNA編集はどのような分子機構によっておこるのでしょう?

この機構が働くためには、まずRNA編集をうけるC(シチジン)が特異的に選択される必要があります。またCをUへと変換する酵素も必要です。

私たちはSNaPshotと呼ばれるスクリーニング方法(Takenaka and Brennicke. 2008)を用いてRNA編集を正常に行えなくなったシロイヌナズナの変異体を数多く単離しました。これらの変異体の原因遺伝子を調べることにより、オルガネラRNA編集には以下の2つのグループに属する因子が必要であることを明らかにしてきました。

また最近PPR型RNA編集因子の一部であり、CをUへと変換する酵素であるDYWドメインの構造解析に成功しました。

PPR型RNA編集因子

MORF タンパク質 

DYWドメイン