大岡山花見2018

2018年3月28日、今年も大岡山のキャンパスに、春の花見に行ってきました。絶好の花見日和でした。

やってきた顔ぶれは、写真から判断してください。花が好き、花の下で飲むのが好き、久しぶりに昔仲間とだべるのが好き、なんだか、この数年、いつもの8名ってな感じです。

まずは本館の横から見る前庭の全景をどうぞ。

左に谷口吉郎先生設計の70年記念館、本館前庭のウッドデッキの上に咲く桜花、右に清家清先生設計の事務棟。

次は、定番の風景です。本館は1934年建築、設計は東工大復興部で建築の先たちがみんなでかかわったとかで、時計塔のデザインは谷口吉郎先生だそうです。登録文化財だそうです。

本日の集合は1330、背景に70年記念講堂が見えます。なんだかキレイにお化粧直しされているようです。これも登録文化財だそうです。

では、花をバックに集合写真、今日までは生きていたって証拠写真です。ちょうど満開、ちらほらと花びらも散りかかって、実に結構な風情でした。通りがかりの若い女性(学生かな)に撮ってもらいました。

昔々ヒョロヒョロだった桜の木は、いまやこんなにヨレヨレコブコブ老人です。それでも花を毎年咲かせるのがエライもんです。

手前の黒帽子のお方は、桜よりもかなり年上だけどヨレてない。

本館の車寄せから見る桜

本館の脇に、清家先生設計の事務局1号館があります。1967年の建築だから、わたしたちが卒業後ですね。

スロープを下れば、これがたぶんキャンパスでは最も歳を食った1932年の建築で、昔の分析化学教室、今は西1号館というそうです。

本館よりも様式的装飾性が濃くて、復興部の設計ですから、メンバーだった若い日の谷口先生によるのでしょうか、モダニスト谷口吉郎にしては様式性が濃すぎるような、でもプロポーションはモダンなような、う~ん。登録文化財です。

この西1号館の裏の運動場との間に、昔は学食がありましたが、今は体育館が建っています。

わたしたちの頃の大岡山駅の傍にあった体育館は、戦争中の飛行機格納庫をどこかから持ってきた鉄骨建築でした。大岡山駅の拡張で取り払ったので、その代わりにここに東急が寄付する形で建てたそうです。

その設計は、笠原弘至+後藤宣夫です。そう、わたしたちの同期生です。ただし、表向きは東急設計コンサルタントの設計となっています。

なかなか立派な施設で、卒業式、入学式もここでやるそうです。温水プールもあれば、武道館もあるし、トレーニング室もあるって、近ごろの学生は恵まれています。管理人が自慢げに案内して見せてくれました。

人工芝が敷き詰められた運動場からみる体育館です。

さて、呑川の方に参りましょう。あのどぶ川に蓋がかぶさって、桜の遊歩道になっています。

緑ヶ丘への木橋の上から呑川緑道の桜を眺めています。去年の花見はこの橋の上で呑んだのでした。

今年の花見宴会は、昔々向岳寮があった丘の道端に咲く桜を愛でつつやりました。人がほとんど通らない桜の花の下の宴会は、ゆったりと話ができてよいものでした。

この写真の左下が呑川、右は昔は向岳寮、今は建築、社会工学、土木などの研究室教室あります。最近、ここに学生寮が復活して建ったらしい。

4時頃に腰をあげて帰ることにしました。4名は緑ヶ丘駅から帰宅の途へ、4名は大岡山に戻って餃子屋で性懲りもなくまた呑んだのでした。

では最後に口直しの一枚をどうぞ。本館前は、幼児を連れた母親がたくさん来ています。車椅子の老人たちもいます。わたしたちのような呑んベ老人もいます。頭にすっぽりとスカーフをかぶった華やかの色彩の女性たちもいます。

上野の山のような非日常の超俗っぽい花見もいいけど、ここはなんだかいつも桜が咲いてる日常の場のような気がする空間でした。

花の咲き具合で気になったのは、咲くには咲いてもさすがにヨレヨレ桜のせいか、花の密度が薄い感がします。花と花の間が透けていて空が見えすぎるのです。まあねえ、歳だもんなあ、しょうがないか。

(2018/03/25 伊達記)