では、実際に、3Dシミュレータ上で明かりを出してみましょう。今回は、デモ用の照明データがすでに用意されているので、これを使用します。
grandMA2 onPC (照明を動かすソフト)から、Backupボタンを選択すると、照明データの保存、読み込み画面が表示されます。
Demoshows >Load Show
を選択し、ショーデータのロード画面を開きます。
「demo_dimmer_and_more.show.gz」を選択し、Load Showボタンを選択します。
今開いている照明データを保存するか聞かれますので、Don't Saveを選択します。
デモ用の照明データがロードされます。
MA3D(3Dシミュレータ)を見てみると、照明データが読み込まれ、パカパカ動いていることが確認できます!
Setup画面を閉じ、画面右側の「Executor 1- 15 101-105」を選択します。
画面が切り替わり、フェーダー(スライダーボリューム)の操作画面が表示されます。
今パカパカ動いている明かりは、6本目のフェーダーが上がっているために動いています。
フェーダを下げて、今、点灯している明かりを消します。
自分で明かりを作り、点灯してみましょう。
まずは明かりを作る前に、明かりを記録するための設定を変更します。
「Executor 1- 15 101-105」を再度クリックして、フェーダ画面を閉じます。
Storeをクリックして長押しします。
Store Options Temporary画面が表示されますので、Use Selection から
「Look」を選択し、続いて「Save as Default」(今の設定状態をデフォルトにする)を選択します。
これで、明かりを記録する時、常に画面上で見たままの明かりが記憶されます。
一度Store Options Temporary画面を閉じ、再度Storeを長押しして、画面を表示させると、
Use Selection は「Look」が選択されていることが確認できます。確認できたら画面を閉じます。
「Store」キーがONになっていることによって、データの記録コマンドが入力された状態になっています。
キーボードからEscキーを入力してコマンドを解除してください。
1画面目の画面で、コマンド欄の「Store」の文字が消え、画面上部の赤色が消えていることが確認できます。
では、明かりを点灯してみましょう。画面右の「Screen 2」ボタンを選択すると、新たな画面「Display 2」が表示されます。
ここに、照明のレイアウトが表示されています。適当に選択してみましょう。
枠をクリックすると、黄色くなります。選択を解除するには、1画面目のキーからClearボタンを選択します。
では、Spots(ムービングライト)の枠1,3,5,6,9を選択状態にします。
1画面目の左上にあります「Dimmer」ボタンを選択し、「Dim」と表示されたラベルの下の丸いエンコーダをクリックし、上下または左右にドラッグします。これによって、ムービングの明るさが調整されます。上と左は明るさをアップし、下と右はダウンします。
明るさを調整し、Dimを100(%)にすると、3D上のムービングライトが点灯します。
点灯させたら、そのまま色を変えてみましょう。1画面目の左上にあります「Color」ボタンを選択します。
C1と表示されたラベルの下の丸いエンコーダについて、今度はクリックします。
色を選択できるポップアップが表示されますので、今回はオレンジを選択します。3D上の明かりがオレンジに変わります。
今度は、ムービングライトの向きを変えてみましょう。
1画面目の左上にあります「Position」ボタンを選択し、「Tilt」(垂直方向回転)、「Pan」(水平方向回転)の順でエンコーダをドラッグして調整します。
「Pan」「Tilt」ラベルそれぞれの隣に「Normal/Fine/Ultra」ボタンがありますが、これをクリックすることでドラッグした時の変化量(解像度)を変えることができます。
位置を調整したら、いま出ている明かりを記録してみましょう。これによって、再現した明かりを再生することができます。
1画面目の「Store」ボタンをONにし、先ほどのフェーダ画面(画面右の「Executor 1- 15 101-105」ボタン)を開きます。
データの入っていないフェーダ7本目に記憶してみましょう。フェーダ上の最上段のボタンをクリックします。
これによって明かりが記憶されます。フェーダ7にデータが入ったことが確認できます。
記憶ができたら、一度明かりをまっさらに消してしまいましょう。再度「Executor 1- 15 101-105」ボタンを押してフェーダページを閉じ、
Clearキーを3回連続でクリックします。(1回目は選択解除、2回目はおまじない、3回目は自分がエンコーダで操作した明かりの変更をまっさらにする)
明かりが消えたことが確認できます。
今記憶した明かりを再生して見ましょう。
フェーダページからフェーダ7が上がっていることを確認し、フェーダ7の下にある「Go」ボタンをクリックします。
3D上で、明かりが再生されたことが確認できます。
では、この状態から、2つめの明かり(キュー)を作ってみましょう。
いま出ている明かりの色を変えてみます。2画面目のレイアウトから、先ほど点灯したスポットライトを選択します。
また、1画面目のフェーダ画面を、画面右の「Executor 1- 15 101-105」ボタン」をOffにして閉じます。
切り替わった1画面目の左上から「Position」を選択して「Pan」「Tilt」を操作して、向きを変えてみましょう。
続いて、「Color」を選択し、C1のエンコーダをクリックして、緑色を選択します。
3D上で、スポットの明かりが緑になったことが確認できます。
続いて、2画面目のレイアウトから、まだ点灯していないSpot(ムービングライト)2,4,6,810を選択します。
1画面目の左上にあります「Dimmer」ボタンを選択し、「Dim」エンコーダをドラッグして100(%)にします。
この状態を記録してみましょう。「Store」ボタンをクリックしてONにした後、再度フェーダページを開きます。
先ほどと同様にフェーダ7の最上段のボタンをクリックします。ポップアップが表示され、
先ほど記録した明かりデータの上書きをするか(「Overwrite」,「Merge」)、それとは別に2つめの明かりとして記録するか(「Create Second Cue」)等聞かれますので、「Create Second Cue」を選択します。
フェーダ7の最上段のボタンの表示が1 Cue, 2 Cueと表示が変わります。これによって、フェーダ7の下のGoボタンをクリックする度に明かりが転換して再生される様になります。
現状、Goで明かりを転換すると、明かりがパカっと変わっていますが、これを3秒でじんわり転換するようにしてみましょう。
フェーダ7の上の「Select」ボタンを選択します。すると、最上段のボタンが緑色になります。
また、画面右から「Screen 4」をクリックして、新たな画面(Display 4)を表示します。
表示されたDisplay 4の右側に画像付きのボタンが確認できます。上から4番目の「1.24 Sequence」を選択すると、Display 4内部の表示が切り替わり、Sequence画面が表示されます。
ここに、今記録した明かりのデータが表示されています。(最初に記録した明かりはCue1、次に記録した明かりはCue2として記録されています)
Cue2のFadeを右クリックし、
表示されたポップアップに3を入力しPleaseボタンを押すか、キーボードからEnterキーを押します。
Cue2のFadeが3に変わったことが確認できます。
では、フェーダページを表示し、フェーダ7のGoボタンをクリックして、明かりを転換させてみましょう。Cue2が3秒で転換していることが確認できます。
※色については、ムービングライトにカラーホイール(学芸会でスポットライトについている色をガラガラ回すアレを
小型化したもの)が入っており、モーターで一気に色を変えるため、じんわり転換しません。
この様に、何個も明かりを記録して、Goを押していくことで、コンサートやお芝居で明かりが変わっていきます。
お疲れ様でした。