workshop 2006

統計モデルによるデータ解析入門:線形モデルとモデル選択

−鳥屋にやさしい統計のお勉強会パート2−

企画者:齋藤大地・田中啓太

一般化線型モデル,混合モデル,ノンパラメトリック回帰,ベイズ統計,ブートストラップ‥.ここ数年生物学,とりわけ生態学分野ではこのような新しくかつ強力な統計手法が用いられるようになってきている.しかし,これらの統計手法について大学講義等で教わることが出来る環境にいる方は極めて少数であり,ほとんどの場合独学かそれに近い形での習得を強いられいるのではないだろうか.そのような状態を少しでも改善できればとの思いから,前回の長野大学大会から本自由集会を開き,新しい統計手法をなるべくわかりやすく,実際のデータ解析に役に立てるように紹介している.

第二回会目の今回は,まず統計モデルの基本である線形モデルについての解説を行う.統計モデルの考え方を古典的な統計手法である,t-検定,分散分析,共分散分析,回帰などと結びつけて,統計モデルの理解を深めていただけるよう解説する.次に,ほとんんどの統計モデルの基盤となる最尤法についての解説を行う.統計ソフトがどのような計算行っているかを理解することは,統計ソフトが出すアウトプットの誤用をさけるこうえで重要なポイントである.そして最後に,検定に頼らないモデル選択について発表する.検定とはなんなの何かを示し,私たちが普段使っている検定が多くの場合誤って用いている事,それに代わる方法であるAICによるモデル選択および複数モデルからの推論について紹介する.

今回の自由集会では,複雑な統計モデルを使いこなす布石として統計モデルの基本的な部分をおさえる事に加え,統計とはなにをやっているのかを再認識し,統計の正しい使い方について考えるきっかけを提供できればと考えているになればと考える.また自由討論では,「こんなデータはどうやって解析するの?」といった質問についても一緒に考えたい.多くの方のご参加をお待ちしております.

話題提供

・田中啓太 「統計モデル入門」(PDF

・山口典之 「最尤法」(PDF

・齋藤大地 「モデル選択」(PDF

参考URL※

http://www.rikkyo.ne.jp/~z2002020/stat/

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