・psychological resilience
レジリエンスのメカニズムについて質問紙,認知実験,(脳波実験)によって調べています。
井隼・中村 (2008)では,レジリエンスには4つの側面があるということを明らかにしました。
これまでレジリエンスをうまい感じにつかえている人は,どういう人かという特徴をメインに調べられてきましたが,この研究では,一体どういうふうにレジリエンスを活かしているのかなという側面を調べています。また,Ihaya, Yamada, Kawabe, & Nakamura (2010) では,潜在連合テスト(IAT) をつかって,潜在的なレジリエンスを調べました(そもそもそういったものがあるのかもわかりませんでした)。結果の一例ですが,質問紙で測定したレジリエンスとIATで測定したレジリエンスとは,一部食い違いがありました。質問紙で頼れる先輩や仲間はいないと回答した人は,IATではそういった対象へよい態度を示していました。
なので,レジリエンスには意識して働かせる部分と,潜在的に働く部分がありそうだと考えられました。
ついでに,感情プライミング課題を用いてレジリエンスと感情処理について調べました。4つの側面のうち,個人内資源の活用側面で感情処理が違っていて,レジリエンスが高いほうが感情制御が上手だと分かりました。不安とかそういったことと感情制御は前から調べられていて,同じような結果だったと思います。なので今回の結果もまあ,納得できるかなと思います。
・その他
不気味の谷現象,ベクションと個人差などについて調べています