08 クライマーのためのヨガ

現在ヨガはスポーツ選手の体や心のメンテナンスのアイテムとして利用される傾向があります。

クライミングをなさる方にもパフォーマンスを上げるための体作り、準備運動としてまたクライミング後のクールダウンやストレッチとしてヨガは有効と思われます。

その事を具体的に説明したいと思います。

1 下半身をまず強くして体の基礎を作る。

クライミングに関して私は未経験なのですが私の一番信頼する先生も過去にクライミングをしていて何が必要かを聞いたことがあります。

クライミングは腕とか指の力だけでなく全身を使うとのことでした。

ですから体の基礎となる下半身、特に股関節を強く柔軟にした方が良いとのことでした。その条件を満たすためにシャドウスタイルのヨガはぴったり当てはまります。

特徴としてスクワットや四股立ちを多く取り入れまず足を強くすることに重点を置いているからです。

2 腹を使えるように訓練する。

単に腹筋を強くするということでなく腹式呼吸の練習をすることで下腹をひきつけホールドするというテクニックを身に付けることが出来ます。

最近ドローインという呼吸法が話題になっていますがその手法に近いです。

そのことはクライミングの時、足を踏ん張るとか体制を変える、一段高い位置に手を掛けるといった時にどうしても必要な動作です。

例えばお腹を壊し体調が良くない時にクライミングが上手く行くでしょうか?

下腹に力が入らない状態では体を支えるということは不可能と思います。

足の強化、腹式呼吸、腹を使うポーズをセットで行うとクライミングのパフォーマンスが上がることは間違い無いです。

3 集中力を身に付ける

ヨガは単なる体操と違い自分の体の内側を観察しながら行うのが特徴です。

また必ず呼吸と動作が連動しています。

そういったことを練習する中で集中するということはどういう事なのかが少しずつ身に付いていきます。

クライミングでも集中力は大切なものですね。

例え命綱は付けていても判断を誤ると落下してしまう訳ですから。

何処に足を掛け何処に手を伸ばせば良いか?を判断して岩を登るという時、研ぎ澄まされた集中力が必要なはずです。

ヨガはメンタル面を強くするといった要素もありますからその点もクライミングには役に立ちそうです。

4 筋肉や関節の疲労を取り除く

ヨガには疲労を取り除くという効果もあります。

仕事を終えた生徒さんが夜のサークルに来て疲れが取れて帰っていくというのは珍しいことではありません。

薄っすら汗をかく程度に動く方が疲れは取れるのです。

また筋トレと違って呼吸に合わせたゆっくりしたヨガの動作は筋肉痛にもなりづらいです。

また筋肉に留まらず関節の柔軟性を高めまた関節に溜まった老廃物の浄化なども同時に行います。

そういった事からクライミングで酷使した体のメンテナンスにヨガは適していると思います。

Prfoile

雄谷 尚子(ヨガ講師)

出身は幕別町札内。短大進学を期に札幌市に在住。

1990年頃より体育館のヨガ講座に通うようになる。

子育てしながらその後10年近くヨガを継続。

2001年からFEヨガライフスクールの指導員養成コースに2年間通う。

ヨガアサナ、インド哲学、運動生理学、解剖学、食に関すること等を学ぶ。

その後準指導員を経て2004年にヨガライフスクール公認指導員の資格を取得。

その間、ナタナガ・ザンダー先生(シャドウヨガの創始者)の札幌でのワークショップに毎年参加。

2007年には真駒内で行われた7日間のティーチャーズトレーニングを受講。

また日本及び海外でシャドウヨガを初期から学んできた小幡ゆみこ先生のレッスンを2001年より週1ペースで受け続けてきた。

小幡ゆみこ先生のHPはこちら。http://www.shadowyoga.jp/

ヨガライフスクールに所属中は市の体育館、区民センター、スポーツクラブ等で150名あまりの生徒さんにヨガを指導してきた。

その後2010年9月いっぱいでヨガライフスクールを離れフリーとなった。

シャドウスタイルのヨガを自ら実践し、その手法でこれからも指導していきたいと考えている。

シャドウスタイルのヨガをやると元気になった、疲れづらい、腰痛や肩凝りが良くなったという声を良く聞く。

これからもこのスタイルを変えずに皆さんにヨガの良さを伝えていきたい。