黒川ゼミ
学部ゼミ
ゼミの概要
本ゼミの目的は、経済学に心理学等の知見を活用した行動経済学について学び、応用する力を身に着けることです。また、Rを用いたデータ分析を行い、特に、因果関係を明らかにするスキルを身に着けることも目的とします。
3年前期では【行動経済学についての輪読】と【Rの使い方を学習】します。3年後期ではグループ研究を実施します。4年生は1年間を通して卒業論文を執筆します。
グループ研究では、自身の関心のあるアイディアをもとに実験や調査を行い、データ分析します。
中長期的なゼミの運営方針ですが、行動経済学会の学部生ポスター発表に参加できるように、運営したいと考えています!
「ミクロ経済学」「統計学」「計量経済学」に関する授業を履修済みである、もしくは、学ぶ意欲のある学生を歓迎します。
推薦図書
2年終了時までに、以下のテキストを読んでおくことをお勧めします!
ミクロ経済学
ダロン・アセモグル、デヴィッド・レイブソン、ジョン・リスト(2020)ALLミクロ経済学
データ分析
中室牧子・津川友介(2017)原因と結果の経済学: データから真実を見抜く思考法
伊藤公一朗(2017)データ分析の力: 因果関係に迫る思考法
行動経済学
大竹文雄(2019)行動経済学の使い方
卒業する頃までには、以下のテキストも理解していると嬉しいです^^
ミクロ経済学
データ分析
畑農 鋭矢・水落 正明(2022)データ分析をマスターする12のレッスン〔新版〕
田中隆一(2015)計量経済学の第一歩:実証分析のススメ
マイン・チェティンカヤーランデル 、デイビット・M.ディーツ(2021)データ分析のための統計学入門
Rの使い方
浅野正彦・中村公亮(2018)はじめてのRStudio: エラーメッセージなんかこわくない
浅野正彦・矢内勇生 (2018)Rによる計量政治学
行動経済学
筒井義郎・佐々木俊一郎・山根承子・グレッグ・マルデワ(2017)行動経済学入門
リチャード・セイラ―、キャス・サンスティーン(2022)NUDGE 実践 行動経済学 完全版
大垣昌夫・田中沙織(2018)行動経済学:伝統的経済学との統合による新しい経済学を目指して 〔新版〕
文章・論文の書き方
倉島 保美(2012)論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 (ブルーバックス) 新書
戸田山 和久(2022)最新版 論文の教室: レポートから卒論まで (NHKブックス 1272)
経済セミナー編集部(2022)経済論文の書き方
千田亮吉・加藤久和・本田圭市郎・萩原里紗(2023)大学生のための経済学の実証分析
大学院進学希望者へ
入学前の基礎準備
入学までに、前提知識として「ミクロ経済学」「計量経済学」「行動経済学」に関する知識を習得しておいてください。データ分析(RもしくはPythonを使用)を行ったレポートや論文(卒業論文など)の執筆経験、行動経済学会でのポスター発表経験などがあることが望ましいです(卒論を書く制度がある場合は、必ず卒論を書いてください)。下記テキストが前提知識として求めるレベルの目安です。
■ ミクロ経済学
神取道宏(2014)ミクロ経済学の力
■ 計量経済学
西山慶彦・新谷元嗣・川口大司・奥井亮(2019)計量経済学(New Liberal Arts Selection)
スコット・カンニグハム(2023)因果推論入門〜ミックステープ:基礎から現代的アプローチまで
いずれのテキストも、入学前の段階では発展的な内容の習得までは求めません。前提知識としては基礎的な範囲で構いません。その他、参考になる書籍等は「因果推論のための計量経済学」でまとめています。Rの使い方も含めた前提知識の目安として、以下のテキストも例示しておきます。
星野匡郎・田中久稔・北川梨津(2023)Rによる実証分析 (第2版): 回帰分析から因果分析へ
■ 行動経済学
大垣昌夫・田中沙織(2018)行動経済学:伝統的経済学との統合による新しい経済学を目指して 〔新版〕
Frank Schilbach: Psychology And Economics
MITの学部授業。講義スライド、動画あり。
その他、参考になる書籍等は「行動経済学の本棚」でまとめています。
入学後の学習内容
M1の間は、コースワーク(ミクロ・マクロ・エコノメ)を履修してもらいます。なお、大学院に進学後、以下のテキスト・資料の学習を想定しています。
■ 計量経済学
Joshua D. Angrist & Jorn-steffen Pischke (2008) Mostly harmless econometrics
Matt Taddy (2019) Business Data Science: Combining Machine Learning and Economics to Optimize, Automate, and Accelerate Business Decisions
Chernozhukov, V. & Hansen, C. & Kallus, N. & Spindler, M. & Syrgkanis, V. (2024) Applied Causal Inference Powered by ML and AI
Paul Goldsmith-Pinkham: Applied Empirical Methods
Jeffrey M. Wooldridge (2010) Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data
■ 行動経済学
Brandon Lehr (2021) Behavioral Economics: Evidence, Theory, and Welfare
室岡健志(2023)行動経済学
Stefano DellaVigna: SPRING 2020, 219B CLASS IN PSYCHOLOGY AND ECONOMICS – THEORY
Sanjit Dhami (2017) The foundations of Behavioral Economic Analysis
B. Douglas Bernheim, Stefano DellaVigna, David Laibson (2018-2019) Handbook of Behavioral Economics. Volume 1, Volume 2