電飾天子

【2014/10/22 ブログ記事をとりあえず転載 追々内容を充実させていきます】

・回路構成について

回路は比較的簡単です。 マイコンにはArduinoを用い、シリアル制御が可能なフルカラーLEDを使って発光させます。 歩行の認識は秋月定番の加速度センサです。 各モジュールの構成はこんな感じ。

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「どうやって3線で20個制御してるの?」ってコメントを頂きました。 私もこの開発を始めるまで知らなかったのですが、シリアル通信で制御可能なフルカラーLEDがあるんですね。

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サイエンス - フルカラーシリアルLEDモジュール」

通常20個のLEDを独立制御するにはRGBの3本×20=60本もの線でマイコン制御が必要だったんですが、信号線・VCC・GNDの3本で制御できてしまうという優れものです。

これがなかったら、電飾テンコ作ろうってならなかったかも。 プログラムなどはこの辺をご覧になればわかると思います。

「フルカラーシリアルLEDテープを光らせてみた。 | スイッチサイエンス マガジン」

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これらを線でつないで、ホットボンドで固めて繋いでいます。 アクリル板は70mm×70mm×3mmのものを2枚重ねています。

真ん中に梵字の文字をレーザカッター薄くで刻印し、 2枚重ねて厚みを出すことで全体が綺麗に光るように作っています。

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この辺は試しながらだったのですが、思った以上に光が広がって綺麗になりました。

Q&Aなど

「レーザカッター!?」

レーザーカッター本体については某組織からお借りしました。

東京ではFabCafeがありますし、これからレーザカッターを借りれる場所が増えてくると思います。

ちょっとしたものを作るだけなら難しいオペレーションはなく絵を書くように切れるので、もっと身近に使えるようになると活用の幅が広がりそうです。

「洗うとき大変?」

基本的に洗うときはすべてのタイルを外す必要があります。 コスプレって特殊な衣装なのでドレスとほぼ一緒と考えて頂ければよく、毎日着て洗うようなものではありませんので大丈夫です。

「熱くないの?」

LEDは熱をあまり持たないのも特徴です。=消費電力も低い優れものです。

「重くないの?」

バッテリーを含めて全体重量は1500g程度。 衣装制作とモデルのらいなさんは1日つけていると腰が疲れるとは言ってました。

この辺はアクリルの綺麗さとのトレードオフですね。

「どれだけ光ってられるの?」

連続稼働時間のテストはしてないのですが、5200mhAのバッテリー(スマホ用モバイルバッテリー)をつけて、5時間ほどつけっぱなしでも動きます。

今回の企画ですが、EdelSoundsでヴォーカルもしてもらっている、らいなさんのアイディアがスタートでした。

実際はじめたばっかりではどんなクオリティになるかも分からない状況でしたが、並列で衣装製作から撮影まで進めて頂けて感謝しています。 写真撮影はK-ZONEさんにお願いしました。

当時、NT金沢に間に合わせるために結構急ぎで撮る必要があったのですが、快く引き受けてくれました。ありがとうございます。薄暗い屋内で光るものを撮るってかなり難しいのですが、さすがの腕です。

追々、緋想の剣もできればスタジオ撮影したいなって思ってます

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(撮影風景。自分はレフ板もったりして結構楽しんでました)

・コスプレ電飾に想うこと この動画投稿したくらいの時の自分のツイート。

あくまでコス電飾は一つのテクノロジーであって、「電飾」そのものがメインではないと思っています。

一つのアクセサリとして、レイヤーさんをより印象的にしたり、即売会の場に驚きが生まれたりしたら楽しいですよね。

電飾テンコはただ光るだけでなくて、20個のタイルが独立して色が変わるようになったり、歩くと色が変わる仕様になってる。それって、その瞬間ごとに撮る写真が変わる(二度と同じ写真は撮れない)とか、着てる人の動きに合わせてその表現が変わる衣装と人の相互作用を持たせたかった。

— 静丘@3日目 西す-42 (@Siz_oka) October 16, 2013

ただ色々と光らせるは単純に「目立つ」だけになるけど、そのキャラのアクセントとしての電飾にしたかった。キャラ/レイヤーを引き立たせるための電飾。

— 静丘@3日目 西す-42 (@Siz_oka) October 16, 2013

この製作の前にはSRSIV様の「ミクの電飾ウエディングドレス」に大きな影響を受けました。

MakeOgakiMeetingというイベントでこれを見て、東方好きとしていつか挑戦するしかないとは思っていました。

作る→発表する→影響与える(受ける)→更に作る…こういう連鎖がCGM(コンシューマジェネレイトメディア)の面白い点だと思っています。

お互いが影響与える側であると同時に、影響を受ける側でもあり、もっと面白いものを提案していきたいと考えています。

【静丘のブログより】