http://www.amazon.co.jp/dp/4326800534?tag=conchucame-22

ロバート・ステッカー

『分析美学入門』

森功次訳、勁草書房、2013年

分析美学入門』の紹介サイトです。

書誌情報

ロバート・ステッカー『分析美学入門』、森功次訳、勁草書房、2013年

ISBN978-4-326-80053-7

定価(5,700円+税)

※2015年12月に増刷がかかり2刷が出ました。

※2018年3月に3刷が出ました。

※2020年7月に4刷が出ました。

※2022年1月に電子版が出ました。

※2023年1月に5刷が出ました。

原著はRobert Stecker. Aesthetics and the Philosophy of Art: An Introduction, 2nd edition. Roman & Littlefield Publishers. 2010.

※一時販売が中止していたKindle版も発売が再開されました(ただし残念なことに、いくつかの文字化けは修正されていないようですが)。

目次

各節のタイトルまで記した詳細目次を公開しておきます。

pdf→詳細目次 (詳細目次はこのサイト上にもページを設けています。左側のサイドバーからどうぞ。)

正誤表

正誤表は随時更新されております。ご確認下さい。(初版は誤植が大変多く、ご迷惑をおかけしました。ほとんどの誤植は2刷で修正されております)

pdf→正誤表

なお、原著にも多数の誤植があります(原著は第2版になって誤植が急増したという奇妙な本です)。原著の正誤表もあわせて公開しておきます。

pdf→『分析美学入門』原著正誤表

書評掲載・紙誌紹介

    • 「日本語の書物で初めて「分析美学」という語をタイトルに冠した一冊。いまとなってはやや歴史的な呼称ではあるが、この分野の日本語圏への紹介はかねてから待たれていた。訳者の施した丁寧な訳注と解説により、初学者にも分析美学的思考の魅力を十二分に伝える一冊となっている。」『みすず』 2014年1/2月号読書アンケート特集(増田聡氏)

    • 「著者は芸術の定義、さらには美学とは異なる分野としての芸術哲学の定義を厳密に確定しようとするわけではなくて、むしろ定義の探索をつうじて「芸術が曖昧な概念であるという点」を明らかにすることの意義を強調している。この一見控え目だが、ある意味で野心的な態度は、芸術について議論することの可能性と「議論することの楽しさ」(訳者)に向かって扉を開くものであり、その意味でも訳者の狙いどおり、本書は価値ある「分析美学入門」となっている。各章に「まとめ」と「問題」と「推薦図書」(英語文献)が付いているのもオープンな議論を深めるのに役立つだろう。たとえば「作品の倫理的価値が、その作品を芸術として良いものにしたり悪いものにしたりすることはありうるだろうか」などは、古くて新しい難問である。」『週刊読書人』 2013年8月23日(評者 塚原史氏 早稲田大学教授)

    • 「近年の英米系の美学・芸術学でどのような議論がなされているのかを知るにはとても便利な一冊。訳者は一応断ってはいるが、別に論理形式を多用しているわけでもなく、この本に「分析美学」という形容を与えることは、どちらかというと誤解を呼ぶものではないだろうか。しかし内容は面白く、作りも、いい意味でとても教育的なスタイルをとっている。」『図書新聞』 2013年7月20日号(2013年上半期読書アンケート:金森修氏)

    • 「現代美学の代表的研究者による明晰な論理と、秀逸な翻訳・訳注との交配によってもたらされた分析美学入門書の決定版」『美術手帖』 2013年8月号(近藤亮介氏)

    • 月刊美術 2013年7月号

    • 「本書の魅力は何といっても、著者の率直かつ開かれた論述スタイルであろう。分析哲学と呼ばれる英米圏の主流の哲学は、論理学や言語分析を背景とした精緻な議論を特徴とすると言われるが、本書もその例に漏れず、用語とその定義に対する細やかな気配りに分析哲学的な論述の美点が見て取れる。また、特定の問題に体する既存の諸見解の長所と短所を(自らが支持する立場のそれも含めて)率直に語る姿勢は著者の知的誠実さを示していると言える。」『綴葉』2013年8-9月号「話題の本棚」(柚木氏)

教科書・参考書指定

2013年度

  • 一橋大学「ゼミナール」(井頭昌彦先生)、講読テキスト指定

  • 群馬県立女子大学「美学特講2」(北野雅弘先生)、教科書指定

2014年度

  • 成城大学「美学演習」(津上英輔先生)、講読テキスト指定

  • 群馬県立女子大学「美学特講」(北野雅弘先生)、参考書指定

  • 国士舘大学「美学B:芸術の諸問題に関わる現代哲学」(桑原俊介先生)、参考書指定

  • 成城大学「美学一般講義」(津上英輔先生)、参考書指定

  • 多摩美術大学「美学2」(桑原俊介先生)、参考書指定

  • 東京大学大学院「特殊研究:分析美学研究」(三浦俊彦先生)、参考書指定

  • 山形大学「英米哲学特論I」(清塚邦彦先生)、参考書指定

  • 文星芸術大学「美学II」(森功次)、参考書指定

2015年度

  • 東京大学「美学芸術学演習:美学の基本問題(学部3年生必修)」(小田部胤久先生)、講読テキスト指定

  • 大阪大学「芸術の始まり」「美学・芸術学講義:美学概論」(以上2コマ、田中均先生)、参考書指定

  • 群馬県立女子大学「美学特講」(北野雅弘先生)、参考書指定

  • 国士舘大学「美学B:芸術の諸問題に関わる現代哲学」(桑原俊介先生)、参考書指定

  • 成城大学「美学一般講義」(津上英輔先生)、参考書指定

  • 多摩美術大学「美学2」(桑原俊介先生)、参考書指定

  • 東京大学「美学芸術学特殊講義:分析美学の諸問題」(三浦俊彦先生)、参考書指定

  • 山口大学「美学美術史講読」(村上龍先生)、参考書指定

  • 文星芸術大学「美学II」(森功次)、参考書指定

2016年度

  • 広島大学「現代思想演習」(宮園健吾先生)、講読テクスト指定

  • 大阪大学「美学概論」(田中均先生)、参考書指定

  • 京都大学「美学講義」(杉山卓史先生)、参考書指定

  • 群馬県立女子大学「美学特講」(北野雅弘先生)、参考書指定

  • 成城大学「美学一般講義」(津上英輔先生)、参考書指定

  • 名古屋大学「哲学演習(分析美学と共同表象の問題)」(田村均先生)、参考書指定

  • 山口大学「美学美術史概論」(村上龍先生)、参考書指定

  • 慶應義塾大学「哲学倫理学特殊(分析美学で議論する)」(森功次)、参考書指定

  • 文星芸術大学「美学II」(森功次)、参考書指定

※webシラバス等で見つけることができたものを載せています。こちらにまだ記されていない授業情報などを御存じの方は、下記の連絡先から森までお知らせください。

※調査が億劫になったので、2017年度以降は調べてません。。。

装丁

装丁はwaonicaさんにお願いしました。

こちらでさらに装丁の写真をいくつか見ることができます。

ちなみに帯文にある文章は以下のようなものです。

「美しい」とは? 芸術とは? 作品の価値とは?

自然美やギャング映画、周囲と調和しない前衛建築などを例に

感性をめぐる現代英語圏の論争を丁寧に紹介。

    • 「生態系を破壊する」という事実は、花の美しさを減らすのか?

    • ギャング映画の暴力性は、作品の価値を高めるか?

    • 大気汚染によって鮮やかに見えた夕陽は美しいといえるのか?

    • ダヴィデ像が破壊されて瓦礫になったとき、彫刻作品の何が失われるのか?

    • 「美しさ」は客観的に存在するのか?

    • 社会を変革した暴露小説は、芸術的にも価値が高いのか?

    • 誤解に基づく作品観賞は、適切でない観賞として非難されるべきなのか?

    • 美しくもなく、見ていて嫌な気持ちになる作品が、なぜ美術になるのか?

    • 「自然は神がお造りになった芸術作品」という考え方は、どこが間違っているのか?

    • 写実的絵画、写真、迫真的なだまし絵、これらを見る経験はそれぞれどう異なるのか?

    • 監督の死後に編集しなおされた映画は、元の映画と同じ作品なのか?

    • 作者の意図は作品の意味を決定するか?

    • 景観にそぐわない前衛建築は、どのように批判されるべきか?

    • 家具、じゅうたん、花瓶、ゲームも、芸術になりうるか?

    • アンナ・カレーニナの死に対する悲しみと、実在の友達の死に対する悲しみとでは、何が同じで何が異なるのか?

    • 原始人は「芸術」をもっていたのか?

    • 陽気な音楽の「陽気さ」とは何か?

    • 「美しい作品」と「美の経験」はどう関係するのか?

    • 食事を味わう楽しさと、芸術作品を見る楽しさは、どう異なるのか?

このページは訳者である森功次が作成しております。何か問題等ありましたらmorinorihideあっとhotmail.com(もしくはtwitter @conchucame)までお知らせください。