2025年度4月総会・講演会のご案内
日時:2025年4月26日(土)
会場:TKP仙台西口ビジネスセンター カンファレンスルーム5A
〒980-0014 宮城県仙台市青葉区本町1丁目5−31 (シエロ仙台ビル)
*仙台駅周辺にはほかにもTKPオフィスが複数ありますのでご注意ください。
*TKPスタッフによる受付はありません、上記ビルに入りましたらルームへ直接お越しください。
*総会や懇親会等の詳細については別メールで詳細をお送りすることがあります、お待ちください。
ご不明点は問い合わせください。
開場 13:45
総会 14:00-14:45(予定)
講演会 15:00-17:00(予定)
三添篤郎(流通経済大学)
「デジタル・ヒューマニティーズの考古学」
司会 千田元康(流通経済大学)
【講演梗概】
近年、デジタル・ヒューマニティーズに大きな注目が集まっている。この運動の担い手たちは、コンピュータを用いて文学を定量分析することで、従来の定性的な手法では導き出せなかった知見を次々と生み出している。フランコ・モレッティが2013年に出版し論争を巻き起こした『遠読(Distant Reading)』は、その代表的な成果である。現在の文学研究で起きている動きのひとつは、質から量への漸進的な移行であると言ってよいだろう。
それでは、今日評価が高まりつつある「文学の定量化」は、いつ誰がどのように構想し、どのような人物たちを経由しながら、21世紀まで継承されてきたのだろうか。本報告ではこの課題に向き合うために、定量文学研究の歴史を考古学的に掘り下げていく。中心的に論じていくのは、1890年代に文学実験室を提唱したルシアス・アデルノ・シャーマン、1950年代に詩のデータ解析を実践したジョセフィン・マイルズ、1966年に学術誌Computers and the Humanitiesを刊行したジョセフ・ラーベンである。そして、こうした先駆者たちの延長線上にデジタル・ヒューマニティーズの活動を位置づけていくこと。これが本発表のねらいである。