2024年度
京都編

琵琶湖疏水と水力発電所

日本人の手によってすべて行われた日本最初の土木事業でした。
幕末の動乱によって焼け野原になった京都。さらに東京遷都になって、人口が減少し、産業が衰退していく京都。
そこから復興策として①琵琶湖疏水工事 ②番組小学校という学校制度 ③産業の近代化、をして息を吹き返した京都。
京都に旅行に行くのに、神社仏閣をメインに見学しないという芝浦らしい芝浦生のための探究旅行です。

1日目      琵琶湖疏水散策、琵琶湖疏水についての講演会 

琵琶湖疏水関連施設散策
蹴上駅を出発して、蹴上インクラインや旧御所水道ポンプ室を見ながら、疏水分道を歩きます。

琵琶湖疏水関連施設散策①
南禅寺水路閣では、その大きさと上を疏水が流れていることに驚きます。

昼食は南禅寺順正で湯豆腐をいただきました。豆腐料理の種類と美味しさに圧倒され、お腹いっぱいに。庭園を眺める生徒たち。

琵琶湖疏水関連施設散策①
蹴上インクラインを歩く生徒たち。後方には疏水の高低差による水圧を利用して自然に湧き上がる噴水が見えます。

琵琶湖疏水記念館
石川島播磨がつくったペルトン水車。IHIさんには探究でたくさんお世話になっている生徒たち。こんなところで出会って感激の様子。

琵琶湖疏水関連施設散策②
京都市動物園。明治36年に開園した日本で2番目の動物園。園内に琵琶湖疏水を引いて、動物の飼育や噴水などに利用しています。

琵琶湖疏水関連施設散策②
京都市京セラ美術館。村上隆の展覧会の最中でした。こちらの庭園も疏水を引いています。

琵琶湖疏水講演
琵琶湖疏水アカデミーの方による講演。なぜ疏水が必要になったか、疏水のすごさはどんなところか、生徒は講演に前のめりで次々に質問が出ます。

日目      オムロン、伝統工芸体験、自主研修、地域共創ワークショップ

希望者早朝建築散歩
屋上に上ると西本願寺が一望できる旅館に宿泊。希望者50名近く集合し、西本願寺、龍谷大学、本願寺伝道院を散歩しました。

オムロンコミュニケーションプラザ
「生きがいをってすべての人が暮らす社会」の実現を目指すオムロン。最新のロボットとジェンガや卓球をしたり。

血圧計や体温計はもちろんのこと、自動改札機やコインセレクターを発明していることに生徒たちも驚いていました。横に入れた切符も整えて順番で 出てくる仕組み、すごいです。

猛暑の京都にふさわしく、昼食は冷たいおうどん。生徒たちは驚くほどたくさん食べていました。探究をするためにはよく食べ、よく寝て、よく考える。かな。

友禅染体験
丸益西村屋さんで、風呂敷の使い方6種類を教えていただいた後、摺込友禅という手法で友禅染の風呂敷に好きな図柄を入れました。手につかないくらい色を落としてから摺り込む意味がわかりました。生徒それぞれが好みの型紙を選んで、好きな色で染めました。

金箔押し体験
五明金箔工芸さんで金箔押し体験をさせていただきました。日本の金箔は、世界一薄く美しいとされます。普段は、仏像や仏具、建築物からティファニーの装飾品まで仕事をなさっている職人さんが、生徒たちを指導してくださいました。凝ったデザインの作品ができました。

扇子絵付け体験
舞扇堂さんで扇子絵付けを体験しました。下書きをして、扇面紙を選んで重ねて絵の具で仕上げます。
見本を参考にしながらオリジナルのデザインを描きます。職人さんが丁寧に仕上げをしてくれるので、完成までに2ヶ月かかります。完成が楽しみです。

地域共創ワーク
京都が抱えている課題を事前に調べ、実際に街を歩いて感じたこと。それを元に2030年までに解決するためのアイデアを考えます。いきなり解決策を創出するのではなく、課題を列挙し、理想状態を設定し、なぜできないのか、なぜやれないのか、そこを乗り越えるアイデアを考えます。

日目      島津製作所、蹴上発電所

島津製作所創業記念資料館
レントゲンの装置を製作したのも島津製作所。患者役、医者役になって、実際のレントゲン装置でレントゲンを撮影してみる様子を再現します。

創業期から製造してきた理化学器械は、生徒に馴染みのあるものも多く、日本初の洋装マネキンや剥製などを興味津々で見学していました。

昼食は、角倉了以の別荘でもあった場所でいただきます。高瀬川が流れる庭園も素晴らしかったです。

蹴上発電所
公開日ではない曜日でしたが、工学の卵である芝浦生のために特別に見学を許可していただきました。琵琶湖疏水の建設から始まる水力発電。今尚現役で活躍しているのも驚きのポイントです。