個人情報保護ブロックチェーン


Blockchain

Vision & Mission

ビジョン&ミッション

ウィルスに感染しないことパスワードを盗まれないことといったセキュリティ対策は行われていたが、センサデータの信頼性や、センサデータを用いて生成される機械学習モデルの信頼性を対象とした研究開発も行われています。ブロックチェーンは、新たなセンサデータを登録し、そのデータが加工されて、機械学習モデルに使われるまでのプロセスの一部始終をトラッキングすることができます。

Research Teams

研究チーム

モビリティの安全性を高めプライバシーに配慮したスマートモニタリングシステム

 カメラが取得したイメージセンサデータは個人の顔や車のナンバープレートの情報を含むため、かなりプライバシーに注意が必要である。LiDAR (Light Detection and Ranging) で取得された3次元イメージセンサデータの形式は点群 (Point Cloud)であるため、顔やナンバープレートの情報は含まない。そのため、本研究開発では、主としてLiDARを用い、点群データから推定できる人の「歩き方」や車の「形状」「運転のクセ」から個々人や個々の車両の同定を行う (個人までは特定しない)。それでも、プライバシーの注意が必要であるため、センサデータを取り扱い可能なブロックチェーンとして、IoT (Internet of Things) ブロックチェーンを導入し、プライバシーを保護する。しかしながら、これまでイメージセンサデータのようなサイズの大きいデータをリアルタイムに登録可能なブロックチェーンネットワークは存在しなかった。

 LiDARで取得されたイメージセンサデータの1フレームをブロックチェーンに登録するのに数秒の時間を要することがわかっている。このままではオーバーフローしてしまい、リアルタイム性が実現できない。そこで、新熊研究室 (情報工学科社会情報ネットワークデザイン研究室) は、これをオーバーフローしないよう制御する技術を研究開発している。

 情報通信研究機構(NICT)の2020~2022年度データ連携・利活用による地域課題解決のため の実証型研究開発(第 3 回) にも採択されており、京都スマートシティや京都大学桂図書館などで社会実験を行なっています。

(新熊研究室)

ハニーポットと連携しリアルタイム自己学習するセキュリティゲートウェイ

IoTが広く普及することで,様々なモノをインターネットに接続し,連携や制御をすることができるようになってきています.しかし,その普及の結果として,それらのデバイス類を狙った攻撃や,マルウェアに感染したデバイスを用いた,DDoS攻撃などが行われてしまっています.

対策として,それらデバイス類のセキュリティを向上させることも重要ですが,世界中で広く使われている数え切れないほどの様々なデバイス群に対して,常に適切かつ迅速なセキュリティ更新を行うことは簡単ではありません.

そのため,本研究では,ゲートウェイがリアルタイムにトラヒックを観測し学習することで,様々な攻撃や異常をいち早く見つけ,対策できるためのシステムを検討しています.

(山崎研究室)

攻撃検知による安全な情報配信を行いながら、個人情報保護と管理を実現するシステム

システム内のデータが安全に運用されるためには、取得した画像や動画データに対して、適切な透かし情報を入れる必要があります。さらに、空の無線ドローンネットワークおよび分散コンピューティングの安全性を高めるためには、無線ネットワークにおいて、的確に攻撃検知を行う必要があります。

この研究では、この電子透かしにおいて、誤検出なくデータを正しく抽出するために、 埋め込みの際の係数を適切な値とすることで、正しい相関値を得られるようにする手法を提案し、さらに、エントロピーにより、ソースIPアドレスや目的IPアドレスなどのパラメータの値の分散度合いを瞬時に判定する手法も提案しています。

さらに、これらの保護された情報を適切に管理するために、ブロックチェーン技術を用いてシステム構築することを目指しています。

(宮田研究室)