Cryopreservation Conferenceは今年で11回目の開催となります。
日本国内におけるCOVID-19の蔓延による影響から2020年度以降オンライン開催を行ってきましたが、2023年度はつくば市の施設を利用して対面で開催し、多くの方に現地にてご参加いただきました。本年度は愛知県の岡崎コンファレンスセンター(OCC)にて開催いたします。
本カンファレンスは、生物遺伝資源を長期保存するための操作過程において、生存を可能にする、あるいは組織が傷害を受けるメカニズム解明の観点から活発な議論が行われ、今後の保存研究の方向性、有用性および広がりを探る大変有意義な会です。有事の際には都市封鎖などにより外出や出勤禁止となる可能性があり、飼育や栽培ができなくなる事態が起こり得ます。現在の不安定な世界情勢や多発する自然災害を鑑みても、生物資源を安全に保存するための技術は世界的に求められています。
過去の参加者へのアンケート回答からは、保存技術開発研究をしている様々な分野の研究者が、知見を広める機会、討論を行う機会を求めていることがわかりました。研究内容に興味を持つ方々の気軽な参加が可能となったことからオンライン開催に好意的な意見があった一方で、対面による研究者同士のディスカッションの場を求める声も多くありました。本年度は愛知県岡崎市の岡崎コンファレンスセンターで開催し、研究者が対面で刺激を与え合う機会を作りたいと考えています。会開催に合わせて基礎生物学研究所内の施設見学を予定しておりますので、生物遺伝資源の飼育施設やトランスオミクス解析の機器などを知る機会としていただければと思います。
ガラス化超低温保存法を開発し、生物遺伝資源保全のために実装することを目指し、皆様と会を盛り上げ、魅力的な会となるように準備を進めてまいります。是非、クラカン 2024 にご参加ください。
オーガナイザー 田中大介