京都大学情報学研究科 社会情報学専攻
社会情報ネットワーク講座 合意情報学分野

伊藤孝行研究室

AI-powered Collective Intelligence

我々は,人々とコンピュータやAIエージェントが互いに合意し協力する集団的知性(AI-powered Collective Intelligence)に興味を持っています.人間の集団的知性は個人の知性を凌ぐことが最近の研究でわかっています.ネットワークで高度に接続されたコンピュータやAIが人間の集団に加わることで,大規模かつ効率的により高度な知性を発揮できる可能性があります.近年の大規模言語モデルに代表されるAI技術の発展は目覚ましいものがあり,飛躍的に高精度なAIエージェントが実現できています.これらのAIエージェントや人々が互いに合意し協力することで,これまでにはない集団的知性が発揮され、全く新しい社会システムの実現を目指しています.

マルチエージェントAIは,新しい社会システムを実現し人間の集合的知性を知能情報技術によって促進するための方法論や概念を提供します.合意情報学分野では,主に社会の知性の本質を探りながら,新しい社会システムの可能性を探求し,社会実装します.本分野では,AIやマルチエージェントAIを中心に,合意形成支援,計算論的メカニズムデザイン,自動交渉エージェント,大規模言語モデル,分散強化学習,サービスコンピューティング,IoT,議論理論,社会シミュレーション等について研究を行っています.そして,高い理想を目指す理論研究と厳しい現実を直視する事業・ビジネス化の両方を追及します.

メンバー

伊藤孝行研究室では『人間性』『創造性』『知性』『体力』『国際性』を
教員と学生が一丸となって磨いています。

教員 ・ スタッフ

Rafik Hadfi 特定准教授

蟻坂竜太 講師

Sofia Sahab 特定助教

Jawad Haqbeen 特定助教

池辺理香 支援職員

学生

木村 D3

DONG Yihan  D2 

浅間 慶二郎M2

池田 樹生 M2

松本 一希 M2

森 一仁  M2

鈴木 宇一M2

LIU Yuchen  M2

北河 英己 M2 

林 健吾 M2 

Lita Tang M

 脇田 北斗M 

大氏杏介 M1 

土井陽生 M1

清水貴史 M1

植田健斗M1 

   小西悠太 M1

新居恵一郎M1 

林謙吾M1

Jiang chengyu  M1

WU Zengqing M1

金森 斡斗 B4

谷畑 壮一朗 B4 

小向拓未 B4

中塚健太  B4

設楽朗人 B4

村重寿弥 B4

黒田爽冴 B4

渡邊聡磨 B4

福村和真 B4

WANG Siyuan RS

ZHOU Zibo RS

LEE KEONU RS

伊藤 優希 M2 

(旧馬研究室)

坂井優斗 M2 

(旧馬研究室)

    鍋岡琢渡 M2

(旧馬研究室)

協力していただいてる方々

主な研究内容

Agent-based Crowd Decision Support

群衆の意思決定支援をエージェント技術によって支援します。これまで、CollagreeやD-agreeというシステムを研究開発し、実世界で使われています。これを発展させ、現状のCRESTプロジェクトでは、新しい形の民主主義プラットフォームを研究しています。

Automated Negotiating Agents

自動的に交渉を行うエージェントに関する研究です。交渉とは何かという根本的課題に基づいた交渉理論の探究や交渉モデルの設計、モデルに基づく自動交渉エージェントの実装を行います。

Computational Mechanism Design

真実申告が最良となるメカニズムの理論設計を行います。ゲーム理論やミクロ経済学を用いて社会制度(メカニズム)を設計しますが、特に、情報学の観点から新しいメカニズムを設計したり、古典的な理論の課題を明確にし解決します。

Industrial Application with AI technologies

産業連携活動を広く行なっており、産業における課題を高度的に解決するソフトウェアを研究開発します。最近は特に深層学習を用いた取り組みを行っています。

Argumentation Theory

エージェント間の論理的な議論に関する数理理論的研究です。既存の議論の論理にとどまらず、議論の影響による受理可能性などを含め、実際の議論への応用を考え研究を進めています。

Multiagent Simulation

大規模な社会システムのシミュレーションをマルチエージェントによって実現します。ミクロレベルの活動モデルの集合による大規模シミュレーションを実現します。社会システムと物理システムの連携を多段レイヤー構造にすることで、さらに統一的な総合シミュレーションも目指しています。

Multiagent DRL for Coorperation

複数の主体が本質的に優位性を発揮できるのは適切な協調が実現でき、3人よれば文殊の知恵のような協調できる場合です。そのような協調の創発を研究するために、現在、マルチエージェント深層強化学習に取り組んでいます。

Decision Making, Group Decision Making and Consensus

人間の意思決定、集団の意思決定、合意形成についての研究とその支援の方法についての研究開発を行います。特にソーシャルネットワークや群衆(Crowd)に注目しますが、個々の人の好みや意見をどうのように推定・抽出するかという課題にもチャレンジします。

Check Out The Video

自動ファシリテーションエージェントに基づく大規模議論支援システムD-Agreeのプロモーションビデオです。価値ある意見を抽出し、議論を構造化し、合意形成を支援します。

研究室紹介ビデオです。

連絡先 / Contact

連絡は以下までお願いいたします。

〒606-8501京都市左京区吉田本町 京都大学大学院 情報学研究科
社会情報学専攻 社会情報ネットワーク講座  合意情報学分野
075-753-4820(秘書)
contact@agent.soc.i.kyoto-u.ac.jp