1)失認の分類
*「何ができないか」によって、分類され、名前がついているが、半側空間無視が臨床的には遭遇することが多い。
なお、空間失認の、最初の訴えは、「様子がおかしい」「急にぼけた」というもので、本人も家族も、何が変わったのかに気が付いていないことが多い。(「失認」なので、何がおかしいのか自分自身が認識できない。)
しかし、よく聞くと、「道に止まっている自転車にぶつかる」「目の前のコップを探している」という病歴が見つかることがあり、これが空間失認を疑うきっかけになる。
診察室でも、「聴診器の真ん中を触ってください」という診察で簡単に見つけることができる。病態を見つけると、「ああ、そういうことでしたか!」と本人も家族も感心してくれることが多い。
2)失認の実例
*Balint症候群の3徴候
精神注視麻痺:1つのものを見ると視線をかえられない
視覚性失調:周辺視野のものをつかめない
視覚性注意障害:周辺視野に入ってきたものを無視してしまう
用語が大変むつかしいのだが、「注視すると周辺が全く見えなくなる」というのが症候の中心である。
これに、「視覚性=視覚障害原因で」+「失調であるかのような」症状になる、というのが用語になっている。いうならば、「原因」+「●●であるかのような兆候」という命名である。
0:22 「右手でスプーンをつかんでください」という指示に対して、周辺視野のものがつかめないが示されている(視覚性失調)。これは、「視覚の問題」で、「運動失調のように対象から手が外れてしまう」ので「視覚性失調」と名前が付けられた。
0:40 櫛とスプーンの場所を変えてみている
スプーンと櫛を並べるて何があるかを尋ねることを行っている。2つを並べて、「櫛は見えますか?」「はい」「スプーンは見えますか?」「いいえ」というやり取りをしている。これは、片方に注視すると、もう片方が視野に入ってきても気が付けないことを見ている。「視覚の問題」で、「注意障害のように対象に気が付けない」ので「視覚性注意障害」と名前が付けられた。