研究プロジェクト等における研究データの取り扱いを定めるものであり、具体的にはデータの種類、フォーマット、アクセス及び共有のための方針、研究成果の保管に関する計画などについて記載されるものです。
DMPは研究の実施段階から終了に至るまでの期間、研究データがどのように生成、管理、共有、保存される予定かを文書化したもので、適切な管理には欠かせません。原則として研究開始前に作成し、研究の進捗に応じて適宜更新されるものです。
公的資金を用いた研究においては、成果の還元や社会的な説明責任の観点から助成申請時にDMPの提出が求められるようになっています。
図 込⼭悠介(国⽴情報学研究所)「ライフサイエンスのイノベーションにつながる研究データマネージメント」より抜粋
①研究データの検索・発見(オープン)
②着想(オープン)
③研究計画・準備(クローズド)
④研究(クローズド)
⑤データ収集(クローズド)
⑥データ保存(クローズド)
⑦データ分析(クローズド)
⑧論文執筆(クローズド)
⑨データキュレーション(オープン/利活用しやすい形での公開)
→①へ
①プロジェクト情報(管理上のデータ)
②データ情報(データ収集/文書化とメタデータ付与)
③研究中の保管について(保管とバックアップ)
④研究プロセス後の保管・管理について(選定と保存)
⑤公開・利活用に関する方針(データ共有)
⑥倫理・法律のコンプライアンス
⑦研究データ管理について(責任)
研究データ管理計画(DMP)に記載する項目は、それぞれの助成機関や、出版社などが独自に定めており、共通で使えるものは存在していません。
義塾では、研究開発を行う機関として、研究データの管理及び利活用の推進のための基礎となるDMPにおいて記述すべき項目を定めた「慶應義塾汎用DMP項目」を作成しました。
これらの項目を参考に、研究データの適切な管理・利活用のため、研究の開始時に記入を開始し、進捗に合わせて更新してください。
各助成機関においても、それぞれの指定するフォーマットが定められています。代表的な例を以下に挙げています。
各機関のガイドをご参照の上、ご記入ください。
AMED:データマネジメントプラン様式Ver2.0 https://www.amed.go.jp/content/000061221.xlsx
NEDO:データマネジメントプラン兼簡略型データマネジメントプランhttps://www.nedo.go.jp/content/100897759.pdf
JST:研究成果展開事業大学発新産業創出プログラム社会還元加速プログラム(SCORE)大学推進型データマネジメントプラン(研究開発課題)https://www.jst.go.jp/start/jimu/file/score-u_data_management.xlsx
また、多くの研究者の方が申請する科研費についても、申請時にデータ管理計画の提出が求められるようになります。
*今後、慶應義塾汎用DMPから、これらのフォーマットへの出力が可能となるように、検討を進めております。