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【セット間インターバル論争】1分なのか3分なのか

本当は「セット間インターバルは何分が正解か」ってだけで本1冊かけるくらい多岐にわたるので、一つの記事で語れることなんて、たかが知れているわけですが、しょっちゅう聞かれるので、考え方のポイントだけ書いてみます。

まず、論点としてハッキリさせるべきなのは「何分なのか」ではなく「回復させるのかさせないのか」というところ。

となると、次に論議されるべきなのは「そのセットでどのくらい追い込むのか」ということ。ここがとても重要で、「追い込む=きつい、吐き気、めまい、失神」みたいなイメージされることが多いですが、そういうことではなく、「筋肉がどのくらい追い込まれているのか」ということを考えなければなりません。ヘロヘロになっていても、筋肉はほぼ無傷、なんて症例(?)はごまんとあります。我々の出番ですね。しっかり必要量の追い込みを「筋肉に」与えたうえで、身体はまぁまぁ平気、というのが理想的なトレーニングでしょう。

では、筋肉を追い込むには何が必要か?これは「技術」です。どのスポーツも技術を習得しようとか向上しようという発想になるのに、筋トレだけは「技術」という視点で捉えられることがとても少ないですね。素質が凄くあったり、重いのやってたら勝手に発達してくれた部位とかはそれでいいわけですが。

1セット臨むにあたっても、なぜその速度なのか?なぜそこで終えるのか?目安回数は?使用テクニックは?トップは?ボトムは?メンタルブロックは?グリップは?重心は?重心点は?呼吸は?腹圧は?などなどなどなどなどなどなどなどなどなどなどなど、簡単にでもこのくらいのことは全て理由付けがされ、コンセプトが明確になっていなければなりません。

で、何分休むのか、は、その種目でどういう反応を引き出したいのか、によって答は変わります。

1分インターバルで行う場合、

〇生理的にはあまり追い込まない、または技術的に追い込めない、

〇4~5セット目で筋必達に必要な刺激量に到達するよう1セットの強度が調整されている

〇物理的にどのくらい効かせているのか、またはセットごとに物理面での攻め方を変える

あたりがポイントとなり

3分インターバルで行う場合は、

〇メンタルブロックをどのくらい外せるか

〇モーターユニットの参加率をどのくらい高められるか

〇特にストレッチポジションでどれだけ発火頻度を高められるか

あたりがポイントとなります。海外のプロは1分インターバル中強度メガアイテムで攻めることが多いですね。これもハッキリ理由があるわけですが。

また目的が筋肥大のみならず、ミトコンドリアを増やしたい、血流を増加させたい、血管を増やしたい、などでも変わってきますし、筋肥大においても、サイズアップなのかディティールアップなのかでも取り組み方は違うものになりますよね。

結局のところ、何分ありきではなく、筋肉がつけば何でもいいわけで、セット間インターバルはあくまで手法の一つです。1分対3分の研究結果なんかをろくに分析もせず真に受けることが一番問題。いつも言っていますが、思うように筋肉がつかない人は、プロテイン買うより先にトレーナーをつけるべきですね。

ちなみに、筋肉をつけたければ、という話であって、好きにトレーニングを楽しみのなら何だっていいですよね。戦略的にやりたい方の参考になれば幸いです。



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