いよいよ、令和6年9月18日からOne Young World(OYW)グローバルサミット2024モントリオール大会が開催されます。岡山県では、昨年に引き続き、県立高校生1名を代表として大会に派遣します。
大会に先立つ8月16日(金)、モントリオール大会に参加する倉敷南高校3年の小方ひよりさんと、昨年のベルファスト大会に県立高校生として初めて参加した若松茉弥さん(岡山操山高校卒)が対談しました。
参加を前に、昨年度参加したOYWアンバサダーである若松さんから、現地の様子やサミットに参加するにあたっての心構え、参加しての感想や学びなどについて、小方さんにアドバイスやエールを送ってもらいました。
以下、二人の対談での興味深いやりとりをまとめました。
■小方 OYWに実際に参加して、わかったことや、感動したことはありますか?
□若松 OYWに参加するような人たちは自分をしっかりもっている人が多くて、揺るがない「自分」のようなものを持っているなと感じました。感動したのは、英語で直にコミュニケーションをとって、相手の言いたいことが理解できたり、自分の考えが伝わったと感じられたとき。翻訳機を通すと、どうしても自分が言いたいこととニュアンスがずれてしまうので。日本人ならではの感覚とか感性といった特性は大事にしつつも、英語という言語を使って直接、相手と通じ合う経験ができたことが、一番、良かったと思います。
■小方 現地に行ってみて、実際の会場の雰囲気はどうでしたか? OYWって、一言で言うと、どんなイベントですか?
□若松 一言で言うと、「交流」の会、かな。会場はメインのホールと、いくつかの小さなブースに分かれたスペースとがあって、メインステージではスピーチが行われたりしているのだけれど、その一方で小さなスペースで多くの人が自由に交流を図っているという感じ。OYWの目的はネットワークを広げるという部分が大きいので。あまり堅苦しい会ではなく、タイムテーブルなども結構ゆるやかなので、ワークショップなども自分が興味や関心のあるところをチェックしておいて、自由に回るという感じでした。
小方さんは、どうしてOYWに参加したいと思ったのですか?
■小方 実は、昨年、若松さんが登壇された、岡山大学での地球憲章シンポジウムに参加したのがきっかけでした。そこで、若松さんがOYWに参加されると聞いて、調べました。もともと人と喋ったり交流したりすることが好きだったので、ぜひ参加してみたいと思いました。選考面接は緊張しましたが、他の応募者の人たちとの議論がとても充実していて素晴らしくて、もし結果が合格でも不合格でも良いと思えるくらいでした。結果、合格できて嬉しかったです。
□若松 シンポジウムに参加してくださっていたのですね。嬉しいです。
■小方 現地に行くまでに準備しておいた方が良いことはありますか?
□若松 私はまず、ホームページで大会の理念やテーマについて確認しました。あとは、他国の参加者と楽しく話をするための話題、トピックを調べたりしました。スピーチなどを聞く時間以外は企業のブースなどで、他の参加者と、互いの職業や、やっていることなどについて話をする機会があったのだけれど、自分の方に知識があまりなくて、話がうまく広がらなかった。そういった予備知識がもう少しあったら良かったなと思います。
小方さんは、どういう分野に関心があるのですか?
■小方 私は教育の分野に関心があります。世界の子どもたちが、「自分の色」を探すことができる環境、つまり、自分のしたいこと、好きなことを見つけ、自分自身をより深く知ることができる、そういう教育や学校づくりに関わっていくことができればと思っています。
□若松 それは素晴らしいですね。教育分野はワークショップやスピーチも多いし、昨年のベルファスト大会でも、関係者が多く参加していました。教育については、国によっても様々だと思うので、様々な視点、角度から教育について考えている人たちと話すのは、勉強になるし、新たな視点を得る上でとても良いと思います。
私は、現地に行ってみて、もっと英語ができれば、と思ったことがありました。自分の考えや関心について、深い部分を話すために、英語でもっと説明ができたら、と思った場面がありました。
教育に関する単語、語彙は色々あるはずなので、自分がどういう角度から考えたいかということによって、どういう単語を使えば良いかを考えて準備すると良いかもしれません。そういう語彙から、相手と話がつながったり、広がっていったりする可能性があると思います。
同じ関心をもつ人なら、同じキーワードで話をすれば良いし、逆に、全く異なる視点で考えている人であれば、その人が使うキーワードについて説明してもらうと良い。こちらから投げかける際にも、「あなたの国だとどうなの?」などと聞くと、相手は喜ぶし、色々教えてくれることがあります。
■小方 わかりました。ありがとうございます。英語、もっとがんばります! 改めて、若松さんはOYWに参加して、良かったですか。
□若松 良かったと思っています。自分の知らなかったテーマや視点をたくさん知ることができたという点では視野が大きく広がったと思います。自分の持っている関心やテーマから、相手のテーマや関心を捉えるとどうなるか、と考えると、価値観や視点が広がる。それぞれの立場や、文化によって異なることがよくわかります。それまで自分が知らなかった見方ができるようになった、と思います。
何より、楽しかった。現地で色んな話を聞くことや、話をすることはもちろん楽しかったけれど、そうやって聞いたこと、初めて知ったことを、日本に帰ってから自分で調べたりすることも楽しかったです。OYWでは、スタート地点を経験させてもらったので、それをもとに、自分で調べたり、考えたりして、新たに知る、ということも多かった。そのことも含め、楽しかったし、参加して良かったと思っています。
小方さんにとっても、きっと素晴らしい経験になると思います。せっかくの機会なので、しっかり楽しんできてください!
■小方 ありがとうございます! がんばって、楽しんできます!
〔取材日誌〕
自分がOYWに参加して感じたこと、考えたこと、得たこと、変わったことなどを、丁寧に言語化しながら、真摯に伝えてくれた若松さん。実際に現地でサミットの空気に触れ、たくさんの出会いを経験した若松さんだからこその貴重なアドバイスが満載でした。
小方さんは、渡航を目前にして、期待や希望も大きい一方で、不安もたくさんあり、若松さんに積極的に質問し、終始メモをとりながら、真剣に聞いているのが印象的でした。それでも、若松さんの話を聞いて、その不安が少し軽くなり、心強く感じていたようでした。
小方さんのサミットでのたくさんの良い出会いと経験を期待するとともに、帰国後も、同じOYWアンバサダーとして若松さんとのつながり、交流がずっと続いていくことを願っています。
★若松さんが参加した、OYWグローバルサミット2023ベルファスト大会のハイライト動画です。