「まなびi岩小スタイル」を実現するための職員研修はStep1として,日常業務にICTを取り入れることで,教員の情報活用能力向上や活用の習慣化を身に付けることを目指します。日常業務における困り感を解消するためのコンテンツを使用することで,有効性を体感し,職員間のICT活用の温度差が無くなっていきます。それとともにGoogleアプリケーションの習熟も図ることができます。
業務の困り感を解消するコンテンツ一覧
欠席・遅刻連絡フォームGoogleフォーム
【困り感】
3回線しかない学校の電話に,朝多くの欠席連絡が入る。電話対応で職員の朝の様子があわただしい。
【対策と効果】
Googleフォームで保護者に欠席や遅刻の連絡をメールで送るシステムにしたところ,朝の電話連絡が格段に減少し,担任はゆとりをもって朝に一日の準備ができるようになりました。
朝の出席連絡シート スプレッドシート
【困り感】
担任が朝教室に入った時に,遅刻して来ていない児童や保護者から欠席連絡のない児童がいる場合,担任は職員室に戻り電話をかけなければならない。朝の活動が疎かになってしまう。
【対策と効果】
スプレッドシートの利用により,担任は教室で不在の児童を職員室にテキスト形式で連絡,職員室の人員が保護者に電話と結果の記入という流れができ,朝学習の時間をしっかりと確保できるようになりました。。さらに,教員がスプレッドシートの共同編集を経験することにより,クラウドを基調としたコンテンツ利用の意味や有効性を体感的に理解することにつながりました。
Googleチャット Googleチャット
【困り感】
すぐに共通理解を図りたい情報があった場合でも,なかなか全体に伝える手段がない。職員打合せで伝える事項が多く会議が長引く。
【対策と効果】
会議時間が削減されました。テキストベースのやり取りのため,口頭伝達に比べ,的確かつ迅速な情報伝達が図られました。グループ選択機能により学校全体に関することの他に,学年や部会による限定的な情報の共通理解も可能となります。
岩小ポータル Googleサイト
【困り感】
業務に関して必要な情報がまとまっているプラットホームサイトがほしい。
【対策と成果】
すべての情報をGoogleサイトで確認することができるようになりました。岩小ポータルを閲覧してから業務が始まるタブレット活用のルーティン化につながり,活用の習慣が身に付きました。また,職員からポータルに入れてほしいというアイデアが出てくるようになり,職員の意見からポータルの充実化が図られるという好循環が生まれました。
電子化行事黒板・学校日誌Googleスライド
【困り感】
教務主任が黒板に日報を書く手間の削減。手書きの学校日誌を電子化してほしい。日報を岩小ポータルに入れて,手元で情報を見たい。
【対策と効果】
職員によるGoogleスライド活用の習熟度が高まりました。手書きの学校日誌に比べて簡略化を体感させることができ,職員のICT活用に対する好感度が高まりました。
情報活用能力の高まりに合わせて,Googleアプリケーションの更なる習熟を図る
ジャムボードを活用した授業検討会の実施
業務改善のGIGA研修に関するアンケート
業務改善GIGA研修の総括として,令和2年度3月の教職員向けICT活用の業務改善に関するアンケートを行いました。アンケート内容はICTに対する印象や習慣化,活用実践力,業務改善とのつながり等について8問設定し,各項目に対して5段階尺度に分けた印象度合いを選択するという形式にしました。数値は小さいほどネガティブ傾向,大きいほどポジティブな傾向となっています。下記の図はアンケートの回答の一部をグラフ化したものです。
タブレットの活用頻度に関して,研修前は12%が活用できていると回答していましたが,研修を通し60%にまで上昇しました。また,Googleアプリケーションの活用に関しては,研修前84%が活用できていないと回答していましたが,研修を通し40%の教員が少し活用できるようになったと回答しています。アンケート数値の変容から,研修とセットになった業務に関するコンテンツ利用によって,教員全体の情報活用能力が底上げされ,理解の深まりが意欲の高まりへと喚起されていったことが分析できます。また,タブレットを常に持つという習慣が身に付き,授業へのICT活用に発展する地盤ができたと考えます。
岩沼市立岩沼小学校 TEL 0223-22-2145 担当:北澤